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槍とカチューシャ  作者: カーネーション


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第16話『呼び出し』

 結局、呼び出しを受けたのはフィナの後だった。つまりは1番最後である。


 迎えに来た(おそらく)騎士は鎧を脱いでラフな格好をしていた。騎士らしく体格はいいけれど、やっぱり、あの団長さんの体の大きさには敵わないなあと思う。それは、取調室で待ち構えていた実際の団長さんを見て、ますますそう感じた。


 団長さんは入り口から背を向けていた。奴隷服は脱いだらしく、紋章が施されたマントを羽織っている。身長もあるから高い位置の窓にも手が届きそうだ。固そうな黒髪を後ろに流したりして、正面から見れば、あの強面がさらし放題になっているに違いない。


 団長さんは体ごとゆっくりこちらを振り向く。その時に目にした光景は、かなりの衝撃だった。思わず、「うわっ、マジか」と声に出てしまったほどだ。


 団長さんの顔の大半を隠していた髭がごっそり無くなっていた。日焼けした肌はつるつるで剃り残しもない。意外と顎がシャープだったことも驚きだけれど、髭がないと10歳は若く見える。


 眉間のしわを頑なに開かないのは団長さんらしい。しかし、その端整な容姿では女性たちが放っておかないだろう。ある意味、髭があったほうが直視できた。美形に見慣れていないわたしには眩しすぎる。何より、その強い目に、にらみつけられていることが困った。


 ――そんな悪いことをしたかなあ、わたし。向こうもそらさないから、じっと視線がからまったままだ。


「マキさん」


 横からの夏希の声に、わたしはようやく団長さんから目をそらせた。それに今さらだけれど、夏希も取り調べのテーブルに着いている(彼も奴隷服は脱いで黒い衣装を身に纏っている)。他にもわたし好みの細マッチョな男も座っていた。


 この人ははじめて見る顔かもしれない。騎士の人には珍しく傷ひとつない綺麗な顔(そういえば、夏希の顔も傷がない)。彫りは深いけれど、団長さんほどではなく、ちょうどいい感じ。きっとにこやかに笑えば、わたしの心臓はわしづかみにされるだろう。ブラウンの髪色も好きだ。後で彼の名前やいろんな話を夏希に聞いてみようと思った。

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