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異世界インタビュー ~転移者の世界の歴史  作者: ほすてふ


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026 近代6

 今回は早かったですね

 あ、はい。権威の話の続きですね。前回は話がそれたので。


 まず、簡単で難しいことですが、最初の一人、最初の一つとなると第一人者という権威を得ることができる場合があります。


 最初にやったよと喧伝し、認めさせ、その後名を落とすようなことをしなければ、ですね。

 何かの最初の一人になるのは本来は難しいでしょうが、異世界の概念を利用した何かを行う場合は簡単かもしれません。

 それが普及するかどうかは別の問題ですが。


 以前権威は歴史が作ると言いましたが、歴史が浅いジャンルであれば一応権威となれるのは難しくないわけです。


 問題は維持することですね。


 大事なのは支持され続けることです。

 トップであり続けることが出来れば理想ではありますが、必須ではありません。

 つねにトップというのはおそらく不可能です。野生の天才がうっかり成功して参入する事故は狙って回避することができないので。


 さて、前回権威もまた信用だと言いましたね。


 信用にも前向きな信用と後ろ向きの信用があります。


 例えば絶対に裏切らないという信用。

 絶対に裏切るという信用。


「絶対に裏切る信用など……いや、心当たりがないではないが」


 悪役として大成しそうな信用ですね。


 目先の利益に正直という信用があって、ある意味支持された存在もありました。国境近くの異民族とか。


 信用というのはなにかしらの観点でぶれないということです。


 こういう時必ずこうするだろう、というのが信用です。

 おカネは必ず価値のあるものと交換できるから信用があります。

 宗教権威は教義をたがえることはないと思われていたから信用がありました

 成長するために頑張るだろうし、そうしてきた実績があったから株価が上がり続けました。


 偶然当たり続けて成功したギャンブラーの言葉が信用されるようになりました。


「最後のものは違わないか」


 うまいこと一抜けして後付けでそれっぽい解説をするのが仕事のコメント屋に転身して支持されてましたね。一種の権威ですね。


 つまりしょうもないジャンルでも権威は存在するんですね。


 ただ、殿下が求めているのがそれではないとは思うので、そういうのもあるよと触れる程度で。


 そうですね、ある鞄について取り上げましょうか。


 腕のいい鞄職人が人気が出て儲かったので事業組織を作って規模を拡大しました。

 形とデザインとか真似されてしまうのが問題です。

 自分のマークを作って、これがうちのだと主張しました。

 いい素材と良い職人を使って高品質な商品にこだわりました。

 売り先も高級な店に絞って特別感を演出しました。

 イメージに合う有名人に使ってもらってあこがれの対象になるよう宣伝しました。

 知的財産権と言って、設計やデザインその他を公組織に登録することで真似されたら損害賠償請求できるルールにつながる概念がありまして、法制化されていたんですが、抵触した相手は徹底的に訴訟しました。法の認める範囲で最大限対応し続けたわけですね。訴訟費用もバカにならないのに。


 贋作に悩まされつつも逐一対応しつつ、独自の品質を保ち続けました。


 結果、高級鞄と言えばこれ、と支持を受け続ける鞄屋さんとしての立ち位置を確保していました。


 これは何がよかったと思いますか?


「そなたが述べたこと全てであろう。中でも、ということであれば、当初支持を受けた品質を維持したことか」


 そうですね。

 正攻法で価値を維持する努力を続け、それを援護する手を粛々と打ち続ける。

 これが一つの手段かと思います。


 もう一つ重要なのが宣伝ですね。


 情報が少ない時も、多い時も、宣伝は大きな力を持ちます。

 まず存在を知ってもらわないと支持されるかどうかという舞台に上がれません。

 そして、敵が現れたときは、しっかり自分が正しいことを主張しつつ粛々と対応するのがいいのかと思います。

 余計なことをすると余計な敵が生まれるんですよね。


 そして目先の都合のために当初から一貫している方針を曲げないことです。

 例えば娯楽商品の開発をする事業者であれば。

 ユーザーを楽しませる、という方針を当初から続けていたのであれば、絶対に折れない方がいいでしょう。

 製作者の美学を重視しようとか。

 利益重視で品質を下げてもいいかとか。

 状況によっては正しい選択でも、根幹の方針が変わると信用を失います。


 そして、変わってないよと伝え続けるために宣伝が必要です。

 あるいは変わったことを隠すために使われることもありますね。


 宣伝はつまり情報発信です。

 ほとんどの人は宣伝によってしか判断できません。

 情報を知る手段は限られています。

 自ら発信した情報以外に手に入るとすれば、マスメディアによるスキャンダル報道だとかでしょうかね。

 普通に紹介とかもあるかもしれませんが、それはまあ宣伝の一部でしょう。


 つまり情報発信が権威を作り上げるとも言えます。


 しかし、実態が伴ってないことがばれた場合は終わりますよね。

 将来、情報発信が容易な時代が来たとき、すべてを失う恐れがあります。


 ですので権威を作るなら愚直にでも正攻法を取るのが良いと思いますね。騙されたと思った時の反動は大きくて台無しになります。


「今話したことが覆るほど情報発信が容易になる時代が来るのか」


 自由主義で技術が発展していった場合来ると思います。

 今後話す予定にある技術面の中にそういうものがありましたね。



 宣伝において、嘘、大袈裟、紛らわしいものを発信して他者を毀損したり、不都合なものを隠蔽する手法がありました。

 情報発信者が限られている場合有効で、しかし一応法令で制限されていたものです。

 これが暴かれるようになると、どうなるか。


 権威が地に落ちますよね。

 それでも自発的に改善して持ち直すこともあるでしょうが、何度も繰り返されれば別でしょう。


 ぶれない芯と、正攻法で法を味方にして隙を作らないようにしながら粛々と戦い続けること。

 これが権威と作り方ではないかと思います。


 ただし、権力を失って権威だけになった王や皇帝のように。

 最大の利益を得続ける手段とはまた異なるということも事実です。

 先行者利益が後追いのなに科に抜かれることはよくあります。

 そういう時助けてくれる支持者を捕まえることが重要なのだと思います。

 長く支持され続けるためには。


 そうすると、なにを芯とするかが大事になってきますかね。

 そして後継者に砲身の維持は絶対と伝えて、それを継承していくように祈る心。任せた後のことなんか祈るくらいしかできませんからね。



 今回は作るという視点でしたからこのようになりましたが、大いに見当違いであるかもしれませんので最初に言ったことですが改めてお伝えして終わりたいと思います。


 次回は近代をまとめた歴史の流れあたりでしょうかね。




※記録者注

 保守的なことを述べているようだがそうでないことを認識すること。

お気に入りと評価してくれたらうれしいな。

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