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異世界インタビュー ~転移者の世界の歴史  作者: ほすてふ


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018 近世4

「外洋航海による侵略は、有望区帝国に似たところがあるな」


 ふむ、ああ、そうですね。

 突然現れる点や、文化が異なる点、軍事力格差。

 侵略側がとる行動もまた。


 どちらも、交易という共通点もありますね。


 拡大して、いけるところがなくなって、切り替えていくところも。


 残忍になるところも。


 実はもういいかなと言わなかったことがありまして。自分の中では当たり前のことで、それが同じように感じていなかったんですが。

 確かに似ていますよね。異世界に来てから新しい知見を得た気分です。


 言わなかったことですか。

 それは植民地化の尖兵が宗教だったことですね。

 はい。

 素晴らしい神の教えを広めに来ました、信じなければ地獄に落ちるわよ、信徒よ、交易しましょう、我々の素晴らしい総本山にいきましょう、奴隷買います。

 みたいなね。


 宗教と商人の利害が一致した形ですね。

 あ、もういいですか?


「拡張先がなければ発展することはできないだろうか?」


 できますし、そうした国ももちろんありました。

 海への拡張に成功した国ばかりではありませんでしたから。


 出遅れた国も対抗しなければなりません。

 海洋国の交易を通じて、間接的にでもモノや知識がはいってきますから、出遅れた自覚があるほうがなんとかしようという力は増したことでしょう。


 まあそれはともかく、結論から言いますと。

 外に頼れないのに経済規模を大きくするには内需を供給に見合う様に拡大することです。

 国内の需要で内需ですね。


 内需を拡大とは、国内で使われるカネののべ量を増やすということです。しかし、供給が追い付いてなければ輸入で需要を満たすことになって、国内からカネが流出してしまいますね。

 ですが、時勢から、技術が発展している時期ですから、供給のほうが優勢な時代でした。供給の方は一旦気にしなくていいです。

 海洋国は海外に市場を用意しました。

 それができない国は、近隣国や自国に供給を求めざるを得ないわけですね。


 もちろんそれは容易ではないのですが。

 少数のお金持ちがいっぱいいればいいのか?

 事業を成功させて、その事業主がいっぱいおカネを使えばいいのか?

 それだと安定しません。

 その事業がこけたり、引き抜かれたりすると何もなくなりますよね。


 安定とは数です。

 母数が多ければ多いほど事故に強くなりますのでね。


 最大限母数を増やすにはどうすればいいか。


 それは民にカネを持たせることです。


 配布するわけではないですよ。もちろんもちろん。

 おカネはどういう時に得られるものでしょうか。

 そうです、なにかの対価ですね。

 物を売ったり、労働の対価。

 それが正しいおカネの手に入れ方でしょう。


 つまり、民が多くの給金をもらえるようにするというのが内需の増やし方ということです。


「いたずらに人件費を増やしては、価格が高騰して売れなくなるのではないのか」


 まさにその通り。

 そこで他国からの輸入物に関税をかけて自国産業を保護する。ということをするとよく戦争になるので気をつけなければいけません。


 あ、そんな目で見ないでいただいて。

 関税はうまく交渉していただくとして。


 合理的に労働者への報酬を上げるには、労働の価値を上げることです。

 労働の価値とは、希少性です。

 例えば高度な技術。あるいは労働のための前提知識。専用のノウハウが必要な労働は、他で代用できないわけですから、価値が高まるわけですね。

 熟練の職人の製品がが見習い職人の製品よりも価値が高いことと同じ。


 熟練の職人に相当する人を増やすことが、内需の増やし方になるわけです。


 おカネをいっぱいもらえるならば、使えるお金が増えますし、必須の費用、例えば衣食住にかけるおカネも増えます。

 高給の仕事につけているという安心感もありますね。


 はい。そうです。

 生まれたときから熟練の職人なんていませんからね。

 本当に熟練職人ばかりを集めても、世代交代できなくなります。


 ではどうするかというと。

 人間の価値を上げるにはどうすればいいのか。

 教育です。

 底上げ。

 そして才能の発掘です。


 多くの時代、仕事は親や師匠によって、幼少時から教えられながら実務経験を詰みつつ修得していくものでした。

 これを効率化します。

 専門家の知見をまとめ、学習カリキュラムを整備し、まとめて教えます。

 専門家が知識を出したがらなくて揉めます。

 専門家にとってはその専門知識、技術は飯の種で命ですね。


 広範な知識を教え、得意な分野を見つけさせ、転載を発掘します。

 いかに才能があっても、一度も触れたことのない分野では天才だと判明しません。

 学問の天才も学問に触れず一生を終えてはその才能が発揮されないでしょう。

 教育にかかる時間が長くなり、就業年齢が遅れます。

 その間子供の労働力を当てにしていた業種から反発があります。


 問題を乗り越えれば、民が全て高度な教育を受けた人材になります。


 高度な人材を必要とする事業を多数維持することができるようになるわけです。


 技術や知識の格差が大きい時に何が起きてきたか、覚えていらっしゃいますか?


 そうですね、一方的な支配です。

 貴族が、王が、皇帝が、民を支配してきたように。

 強力な国が小国を従属させ、あるいは蹂躙したように。

 数と質を伴った人間という資源が、それが少ない相手を蹂躙。


 とは簡単にはいかないんですけどね。

 人間は銃で殺せるので。

 子供でも人を殺せる武器が誕生したことで、より数の多い未教育の人間が銃をもって対抗できました。


 しかし、それでも優位を得ることは間違いないことです。

 最大の問題は、教育を施された民に、既存の権力者が追い付かれてしまうことでしょう。

 それまで貴種とされていた階級は、スタート地点と教育によってその他大勢の民に対して有利を得ていました。

 しかし、その中身はピンキリでした。愚王と呼ばれた王もも、賢王と呼ばれた王もいたことは歴史が証明しています。

 多くの民が充分な教育を受けたとき、その上澄み、天才たちはスタートが有利な低度であれば超えてくる。

 そしてそんな天才たちを使って国全体の優位を強固にしていかなければなりません。


 自分の世界ではそれまでの反動で、民主主義が復活したり、もっと危険な主義が生まれました。

 うまく乗りこなして着地した国もありましたが、もっとも強い反動が起きた最初の国は王をギロチンにかけ、共和制に移行、その後やっぱり指導者が必要だとして帝政になったり、軍事の天才が指導者になったことで周囲の国を巻き込み、混乱をまき散らしました。

 特にうまく着地したのは最大の海洋帝国の国で、反動がひどかった国は大陸側に重きを置いた大国でしたね。

 どちらも列強の上位を争う立場を経験しましたが、自分がいた時代では第二第三グループの一国あたりに落ち着いていました。


 どちらも、様々な要因があってそうなったわけですが、一つ言えることは古代の賢者の言うように、国と民の意識は統一して同じ方向を向いていることが大事だったんじゃないでしょうかね。そうであれば、民が暴走して自国の施政者を攻撃するようなことにはならないんじゃないかなと。これは自分の感想ですけどね。


 あ、感想は余分ですよね。カットしておいてください。



※記録者注

 発展の話がなぜこうなったのか(筆致が荒れている)

 抜粋した資料を急ぐ。


お気に入りと評価してくれたらうれしいな。

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