図書室での静かな午後と秘密の本
午後の図書室は、窓から差し込む柔らかな光でほんのり温かく、静寂が心地よく漂っていた。生徒の姿はまばらで、ページをめくる音や鉛筆の軽い音だけが響く。腐敗した体を抱えながら歩く私にとって、この場所はまるで時間がゆっくりと流れる特別な空間だった。
「ここの静けさ、落ち着くね」
隣に座る栗色の髪の友達が小さな声で囁く。私は頷き、手元の本に視線を落とす。ページをめくるたび、文字が心にじんわり染み込む。腐敗体のぎこちなさも、この静けさの中ではほんの少し和らぐ。
本棚の隅で、古びた装丁の小さな本を見つける。埃を払って開くと、そこには学園のちょっとした秘密や昔の物語が綴られていた。友達と顔を見合わせ、そっと笑う。「ねえ、これ読んでみようよ」
ページをめくるたびに、二人の心は物語に吸い込まれていく。静かな図書室の中、私たちの小さな笑い声だけが柔らかく響く。腐敗体の不器用さでページをめくる手が震えても、友達がそっと支えてくれる。それだけで、胸の奥がぽっと温かくなる。
物語の中には、学園に隠された秘密の庭園や、夜になると光る小道の話が書かれていた。「こんな場所があるんだね……」
私は小さくつぶやき、友達がそっと肩に寄り添う。友情の温もりと物語のワクワク感が混ざり合い、心がふわりと軽くなる。腐敗体のぎこちなさも、ここでは気にならない。
読み進めているうちに、物語の主人公が少しずつ勇気を出して困難に立ち向かうシーンが現れる。私は胸の奥で共感し、そっと微笑む。腐敗体の自分も、少しずつ勇気を持てる気がしてくる——友情と安心感が、背中を押してくれるのだ。
ふと、窓の外を見ると、校庭に柔らかな光が差し込み、木々の葉が静かに揺れている。物語の世界と現実の穏やかさが重なり合い、心がゆるやかに満たされる。腐敗体での不安やぎこちなさも、こうした静かな時間の中で少しずつ解けていく。
「腐っていても、こんな午後を楽しめるんだ」
小さくつぶやき、胸に手を当てる。笑いも胸キュンも少しの切なさも——そのすべてが、図書室の静かな午後に溶け込み、ゾンビお嬢様の学園生活にほっとする安らぎを与えてくれるのだった。




