図書室での小さな冒険と秘密
放課後の図書室は、昼間の賑やかさとは違う、静かで少し神秘的な空気に包まれていた。木の棚に並ぶ本の香りと、柔らかく差し込む夕陽の光。腐敗した体を抱えた私にとって、ここは少しだけ別世界のように感じられる場所だった。
「ここ、すごく落ち着くね」
栗色の髪の友達が嬉しそうに囁く。私は小さく頷き、背筋を伸ばす。腐敗した体の私でも、この空間では普通の少女のように感じられる——そんな不思議な安心感があった。
本を手に取り、棚をゆっくりと見回していると、隅の方で古い日記のようなものが目に留まった。埃を払って開いてみると、学園にまつわる小さな秘密や伝説が綴られている。友達と顔を見合わせ、目を輝かせる。
「ねえ、これ読んでみようよ!」
二人でページをめくるたび、ワクワクと胸の高鳴りが混ざり合う。廊下の音もなく、ただ私たちの小さな笑い声だけが図書室に響く。腐敗した体で少しぎこちなく歩く私を、友達は優しくサポートしてくれる。その温かさが、心にじんわり染み渡る。
日記の中には、学園の隠し扉や、夜になると光る小さな庭園の話が書かれていた。「見に行ってみたいな……」
私はそっとつぶやき、友達が微笑む。「じゃあ、一緒に行こうよ。放課後の冒険だね」
図書室を抜け、夕陽に照らされた廊下を歩く。腐敗した体のぎこちなさはあるけれど、友達と一緒なら怖くない。むしろ、胸が高鳴る——ちょっぴり切ないけれど、心がワクワクする冒険の予感に満ちていた。
小さな扉を見つけ、そっと開くと、そこには日記に書かれていた通りの秘密の庭園が広がっていた。花が風に揺れ、柔らかい光が差し込み、まるで魔法のような空間。腐敗した体で歩く私を、友達は優しく手を握り、安心させてくれる。
「ここ、すごく綺麗……」
私は小さくつぶやき、友達も静かに頷く。笑い声もなく、ただ静かな風と花の香りが二人を包む。腐敗と華やかさ、滑稽さと優雅さ、孤独と友情——そのすべてが混ざり合い、心に小さな温かい光を灯す。
夕陽が庭園を赤く染める中、私はふと思う。腐敗した体でも、友情と勇気があれば、こんな魔法のような瞬間を感じられる——そう、私はここで確かに生きているのだ、と。
「腐っていても、私は笑顔でいられるんだ」
小さくつぶやき、私は友達の手を握り返す。笑いあり、胸キュンあり、少しの切なさもある——そんな放課後の小さな冒険が、ゾンビお嬢様の学園生活に、また新しい輝きを加えた瞬間だった。




