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#ゾンビお嬢様はじめました  作者: 櫻木サヱ
ゾンビお嬢様、学園デビュー

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11/31

はじめての授業で大混乱

朝の教室に入ると、今日の授業は特別講師による実技授業だと聞かされ、私は少し緊張した。腐敗した体で何をどうすればよいのか想像もつかない。制服の裾をそっと整え、灰色の手を机の上に置く。視線は自分の指先に吸い寄せられる。まだまだ人前で堂々とできる自信はなかった。


「今日の授業は、実践的な礼法演習です」

講師の声が教室に響く。立ち上がって歩く瞬間、腐敗した足が少しもつれ、ドレスの裾を踏んでしまいそうになる。周りのクラスメイトが一瞬驚きの声をあげ、私は顔を赤らめ……いや、灰色だから赤らまないけれど、心の中で真っ赤になった気分だ。


「大丈夫、落ち着いて」

小さくつぶやき、深呼吸する。ぎこちない足取りで前に進むが、ドレスの裾が机の角に引っかかり、またもやよろめく。友達がすかさず手を貸してくれ、私はほんの少しだけ安心する。腐敗した体での社交界生活の延長線上にある学園生活は、まだまだ試練ばかりだ。


実技演習が始まると、立ち方、歩き方、礼の角度……すべてに神経を集中させる必要があった。腐敗した関節が思うように動かず、ぎこちない動作に講師の眉がわずかにひそむ。それでも、友達の励ましや執事の言葉を思い出し、何度もやり直す。汗と緊張で額が湿り、手先が震える。


授業の最中、私はふと窓の外を見る。校庭には生き生きと遊ぶ子どもたちや、笑い声が響く木々の間を走る影。腐敗した体の私は、どこかその光景から孤独感を感じるかと思ったけれど、むしろ胸に温かいものが広がる。友達と一緒に笑い合えること、失敗しても受け入れてもらえること、それが何より嬉しい。


授業が終わり、私は深く息を吐く。ぎこちない動作でたくさんの失敗をしたけれど、少しずつ形になってきた実感がある。笑いあり、ハプニングあり、少し切ない気持ちもあったけれど、それでも確かに進歩した——そんな充実感で胸がじんわり温かくなる。


「腐ってても、私はお嬢様として学べるんだ」

心の中でそうつぶやき、少し誇らしげに背筋を伸ばす。授業の混乱で得た教訓は、ただの知識ではなく、自信と希望をもたらしてくれるものだった。腐敗と華やかさ、ぎこちなさと成長——そのすべてが、私の学園生活を鮮やかに彩る一日だった。


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