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第7話(最終回)「今の私の目標だったんです!」

高待たかまつさんが営業部に入社してからおよそ2ヶ月が経とうとしている。春くらいに大書さんから「本社常駐にするかどうかの判断時期」と言われていた秋が近づいている。その間も俺は本社と浜松町第二オフィスを行ったり来たりしながら仕事をする日々を送っていた。


そんな中で迎えた11月。いつものように浜松町第二オフィスで仕事をしていると…

ゆかり「鷲造さん、ちょっと今いいかな?」

光綺「はい。大丈夫ですが…」

ゆかり「分かった。じゃあちょっと来て。」

俺は大書さんに呼ばれ、オフィスの会議室に通された。


なんだかシリアスな雰囲気だ。

光綺(待てよ、俺なんかまずいことしたか…?)

俺の考え方の悪い癖なのかもしれないが、俺はこの場のシリアスな雰囲気から、何か重大なミスとかをしたのだろうかと思っていた。俺は何か思い当たるようなことがないか思い出すのだが、ミスと言ってもその場だったり、あるいは会社に送る日報のメールの返事で注意されたことばかりだ。

光綺(俺、本当にとんでもないミスとかしてないよな…?)


身構える俺。そして…

ゆかり「鷲造さん。」

光綺「はい。」

ゆかり「来週から鷲造さんを原則本社勤務にしようかと思うんだけど。」

光綺「え?ほ、本当ですか!?」

ゆかり「そうよ。親会社の方から『本社のメンバーを1人から2人増員してほしい』っていう要望があって、せっかくだから今本社でも頑張っている鷲造さんを常駐にしようかと思っているんだ。」

光綺「そうだったんですか!」


それはなんと、俺を来週から本社常駐にするという話だった。思えば浜松町第二オフィスでやっている仕事もだいぶ本社でもできるようになっている。その上親会社から本社常駐のシーノピースメンバー増員を要望されたタイミングで俺が本社常駐になるということは、つまり会社が俺を高く評価していることでもあることを意味するのは容易だ。ここで断ってしまったらそれこそ会社にも失礼だ。喬松さんに会えるか否か以前の問題として。


ゆかり「どうかな?鷲造さん。」

光綺「はい!お願いします!」

ゆかり「なんか凄く嬉しそうだね。」

一瞬「喬松さんと同じオフィスにいられる!」という気持ちがよぎった俺。それが表情にも口調にも出てしまった。「ヤバい!」と一瞬思ったが、軌道修正だ。


光綺「本社常駐になることが、今の私の目標だったんです!」

ゆかり「そうだったんだ(笑)そもそも毎日ここと本社行ったり来たりするのも大変でしょ?」

光綺「まあそれも、ちょっぴりあります…(苦笑)」

そもそも喬松さんに恋をする前から「本社常駐」を次の目標にしていた俺。その目標が達成できたのは、とても嬉しい。


そして週が明け、本社常駐初日を迎えた。今日は秋祭りに参加する人に配布する名札を作る。取引先とかの人が社員の人が誰なのかをすぐ分かるようにという意図がある。


ゆかり「じゃあ、これお願いできるかしら?」

光綺「はい!」


思えばその秋祭りは来週末。今年の秋祭りは喬松さんも参戦…もとい来るという話は聞いていた。だから今年は、いろんな意味で去年以上に楽しめそうだ。


そして迎えた秋祭り当日。

光綺「おはようございます!」

紫織「おはようございます。」


さあ、去年は喬松さんがいなかった秋祭りの始まりだ。

<作者より>

連載新作執筆準備および作品のアイデアが尽きたため、最終回がこんなあっさりで申し訳ないですが『〜HAMAMATSUCHO〜 天使のいる街』は今回で完結とさせていただきます。

今後復活読み切りという形で新エピソードを執筆する可能性はあると思いますので、その時はまたよろしくお願いいたします。

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