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平行線  作者: みんぽぽ
1/2

平行線 1

大きな人と小さな人のお話

 あるところに、大きな人と小さな人が住んでいました。


 大きな人は、やることがいっぱいで、いつも忙しくしていました。

 小さな人が思い通りにしないと、大きな人の時間割りが乱れてしまうので、イライラしながら言いました。


 早くしなさい

 言ったことをきちんと守りなさい

 〇〇ちゃんのようにしなさい

 おまえは××だから困る

 余計なことをするな

 うるさい黙れ


 

 大きな人から見たら全然できないので、ほんの少しできたとしても怒られるばかり。

 いつも一生懸命頑張っているのに、1個でも間違えると色んなことをいっぺんに言われるので、小さな人はどうしたらいいのか分からなくなりました。



 このように、精神的ダメージを与えて動けなくする技の名前をコトバボディーブローといいます。


 小さな人は、大きな人の言った通りにしても、まだまだ上手にできません。

 そのため、次々と追加で繰り出されるコトバボディーブローを受けてますます動けなくなり、どんどん上手に出来なくなってしまいました。



 自分はここに居るのに

 自分はここに居ない

 

 そんな感じがした小さな人は、不安でいっぱいになりました。

 同時に欲しいモノがいっぱいになっていきました。


 それでも、こっちを見て欲しい

 それでも、ぎゅっと抱きしめて欲しい

 それでも、一番好きと言って欲しい

 それでも、優しく微笑みかけて欲しい



 欲しいモノが沢山あふれてきた小さな人は、コトバボディーブローを覚えることにしました。


 大きな人と同じ技を使ったら欲しいモノをくれるかな、と思ったからです。




 そうして、初めて大きな人にコトバボディーブローを返しました。

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