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6章 第20話 紅鏡家のメイドたち

次回は9月26日前後に投稿予定です。

「ふん。こいつらのファミリア、確かにすごい能力だったが、使っているこいつらが間抜けで助かったな」

 襲い掛かって来た刺客一人に手錠をはめ、首に首輪をつけながらルベルは星辰に話しかけた。手錠をはめると超能力は使えなくなり、首輪は喋られなくなる。


「そこまで言わなくても……。凄いファミリアの能力だったと思うけど……」

 星辰も残りの一人に同じく手錠と首輪をはめながらルベルに返答する。


「ファミリアと、その使い手は相性がある。仮に俺がレグルスを使おうとしても使えない様に、お前もデネブをうまく使いこなせるとはかぎらん」


「それは前に先生にも聞いたけど……」


「相手を即死させるファミリアは確かに脅威だが、こいつが未熟で助かった。使い手によっては、『相手の名前を言えば殺せる』みたいに能力を使いこなせたはずだ。こいつには経験とそこまでの才能がなかった」


「ファミリアの強さは使い手の能力次第……」


「結局、そう言う事だ。いくぞ」


「彼らは、このままでいいの?」

 二人の刺客を見て星辰は心配そうに言った。


「銀河連邦警察の手錠と首輪だ。そう簡単に取れん。この状況では、ここにおいていくしかない。今は、困った人を助ける? だろ」


「あれは……」

 星辰は不安な顔を自分の家の方に向けた。


「何だ?」

 そのらしくない顔をみたルベルが怪訝そうな顔を星辰に向けた。


「うちから煙が……」

 星辰が指をさす。紅鏡家から煙が出ているいる様だった。


「おじいちゃんとお姉ちゃん……」


「この騒ぎでは紅鏡家も無事ではすまいが……。お二人はソフィーさん達四人が守っているから大丈夫だろう」


「うん。そうだね。行こう……。あっちに助けを求める人の声が聞こえる……」

 星辰はそう言って指をさした。


「いいだろう。そちらに向かうとしよう」

 ルベルはそう言って走り出した。


(おじいちゃん、お姉ちゃん、みんな無事でいて……)

 星辰もルベルの後に続くように走り出した。


 その頃のクスカの部下たちが紅鏡家を襲っていた。

 その紅鏡家の庭にて。


「ちっ、こいつら数だけは多いね」

 エレナが襲撃してきたクスカの部下の一人を蹴り倒しながら愚痴った。周りには、シルビアとソフィーもいる。二人とも敵と思しき影をソフィーは拳打で相手を殴って吹き飛ばしている。ソフィーに殴られた敵は外壁にぶつかりめり込んでいた。

 シルビアは投げ技で相手地面に叩きつける。地面にひびが入るほどの威力だ。

 姿の見えない桜は別の場所で戦闘中の様だった。


「旦那様と菖蒲さんの避難は?」

 ソフィーが敵を見ながら自分の後ろにいる二人に聞いた。


「お二人とも地下に避難しました」


「よし」

 シルビアの答えにソフィーは少しだけ安心した様に答えた。


「な、なんだぁ。このメイドども、地球人のくせにやたら強いぞ……」

 エレナやソフィー達三人を相手をしているクスカの部下の一人が言った。クスカの部下の数は三人以上はいた。

 三人に殴られたり、蹴られたりしているためダメージはある様だが、致命傷はない。

 また、地球の軍隊がする様なゴーグルとマスクをしていて表情は見えなかった。


「他の使用人どもも戦闘訓練を受けていて、こいつらも手ごわい」

 敵の一人が返答する。


「ち、星辰って小僧もいないみたいだし、無駄骨だぜ」


(やはり星辰様が狙いか……)

 敵の言動からソフィーは察した。


「しょうがねえ。サモン、ファミリア」

 敵の一人がファミリアを召喚する。体中が刃物だらけの獣の様なファミリアだ。

他の連中もファミリアを召喚する。全員、同じファミリアだ。


「量産型ファミリアですね……」

 シルビアが身構える。


「いけ、そのメイドどもを切り裂け!」

 敵の一人がファミリアに命令を下す。いや、他の連中も同じ命令をファミリアに下した。


「イエス、マスター」

 マスターに命令を受けた、ファミリアがソフィーたちを襲いかかる。


「二人とも散ってください!」

 ソフィーの声でシルビアとエレナがそれぞれ別の方向に飛んだ。

 三人とも反射神経は人間を凌駕しているが、それでも敵のファミリアの数が多かったため全てのファミリアの攻撃を避けるのは困難だった。 

 三人のメイド服は少しだけ引き裂かれた。


「しょうがないから、お前らを引き裂いて遊ぶとするよ」


「いや、殺す前にさ、このメイドどもの体でさ、ククッ」


「そうだな。こいつらの体を使ってな……。うへへ」

 敵の何人かがマスクの下で下卑た笑い声をあげる。


「……はあ。どこにでも、こんな連中はいるんだねぇ」

 エレナがため息をしながら呆れた様に言った。


「あのテレビを見ているかぎり、あのクスカの部下って感じですね」

 ソフィーもやれやれと肩をすくめる。


「さてと、こいつらどうする?」

 エレナが数歩だけ歩きながらソフィーとシルビアに聞いた。


「ここから大人しく立ち去るなら、見逃すというのは?」

 シルビアも同じく数歩だけ歩きながらエレナの質問に提案する。


「いやぁ、立ち去らないよねぇ。こいつら」

 エレナがシルビアの言葉をやんわりと否定する。


「それに、逃げたら逃げたで悪さしそうですし。とっ捕まえて、ここに置いておくのが良さそうですね」


「分かりました。ソフィーさんのおっしゃる通りですね」

 

「そうだね。ムカつくし、ぶちのめすとしますか」

 ソフィーの言葉にシルビアとエレナが答える。


「何を言っている。この地球の猿どもが」

 クスカの部下の一人が三人を馬鹿にするように


「ふっ。品性もない言葉遣いですね。どちらが猿なんだか」

 ソフィーが地球の猿と呼んだクスカの部下を煽る。


「なんだと!」


「サモン、ファミリア」

 激昂するクスカの部下をよそに、ソフィーたち三人はファミリアを呼んだ。


「こいつら、地球の猿のくせにファミリアを……」


「さあ、来なさい。お姉さんたちが相手をしてあげますよ」

 ソフィーはそう言って、右手の人差し指と中指をクイっと自分の方へと曲げた。

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