表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
42/139

5章 第8話 不屈の闘志

次回投稿は5月24日予定です。

「来い!」

 襲い掛かるレグルスを見ながらシルウァーが叫び、両の腕をクロスにしてガードする体勢を取る。


「レグルス。熱血パンチだ!」

 レグルスがシルウァーに拳を突き出す。

 拳に炎が(まと)っていく。

 そして、レグルスの拳がシルウァーのクロスした両腕にヒットする。金属と金属がぶつかる衝撃音が周りに響き渡る。


「ぐう!」

 恐るべき衝撃がシルウァーを襲い巨体を後ろへと吹き飛ばした。木々をなぎ倒しながら、巨体が飛ぶ。衝撃で土煙が舞い立ち上る。


(どうだ?)

 星辰が土煙を見ながら様子を見ている。


「ふ、ふふ。本当に大したものだな」

 土煙からシルウァーが出てくる。


「!」


「だが、まだまだパワー不足だ」

 シルウァーがガードした方の腕の装甲がへこんでいる。


(攻撃特化の熱血モードでもダメージが殆どない?)


「しかし、ここが限界の様だな。もう終わりにしてやろう」

 そう言うと、シルウァーが背中から武器を右手で取り出す。


「ハンマー?」

 いつぞやの星辰を襲った獄卒よりのハンマーと違って片手用のハンマーだ。柄が短いが、槌の部分が一回りか二回り程度大きい。


「心配するな、これでお前を叩いたりせん。なるべく生かして連れてこいとの命令だからな」


「く、レグルス。守護者モード!」

 星辰はレグルスのモードを守護者に変更した。レグルスの形状が守護者モードに変形する。


「ふん!」

 シルウァーが右手に持っているハンマーでレグルスに襲い掛かる。レグルスはそのハンマーを左腕についている盾で防いだ。が、その左腕は盾ごと後ろに吹き飛んだ。


「な!」


「おお!」

 さらにシルウァーがレグルスの右腕を破壊する。

 続いて、人間で言うことろの腹のあたりを殴り腹部を破壊した。レグルスの上半身と下半身を別々になる。


「これは……」

 星辰は唖然として、レグルスだったものを見た。


「ぐはああ!」

 次の瞬間、シルウァーの左足に踏まれた。


「もう少し楽しめると思ったが、ここまでか」


「ぐうう。まだだ!」


「ふん。状況を見ろ。もう終わりだ」


「いや、まだだ。分かる。まだレグルスは戦える!」


「何を言っている? アルブスAIのファミリアは完全に沈黙している」


「レグルスの力はこんなもんじゃない!」


「子供の世迷言だ。お前は戦士だと思っていたが、ガッカリだな」

 星辰を踏んでいる足に力を入れるシルウァー。


「ぐああ!」


「何を言っても、この状況は変わらん。ん?」

 星辰を踏んでいる足に違和感を覚えるシルウァー。


「まだだ、レグルス。お前は戦える!」

 星辰はそう言うと、自分を踏んでいるシルウァーの足を両手で持ち上げ始めた。


「な……」


「ぐうう。はあ」

 星辰はシルウァーの足を完全に持ち上げた。


「な、なんだと!」

 驚き星辰から一度距離をとるシルウァー。


(サイコキネシス? 違う、やつ自身の力で持ち上げた。あの小さい体のどこにあんな力が?)


「立て、レグルス!」

 星辰はそう言いながら立ち上がった。


「まだ、言うか……。今度はなんだ!?」

 シルウァーがレグルスを見ると何か様子がおかしい。胸のあたりの文字が表示されている。文字は『不屈』だった。

 気が付くと破壊されバラバラになったレグルスの体が急速に修復されちぎれた両腕と下半身が上半身へと繋がっていく。


「破壊された箇所が修復されているだと?」

 レグルスは完全に体が繋がると立ち上がった。


「行くぞ! レグルス。僕たちはまだ戦える」

 星辰がそう言うと、『不屈』の文字が消えた。変わって『闘志』の文字が胸に浮かび上がる。盾から見える柄をつかむとそれを一気に引き抜いた。


「成長して武器を造ったのか?」

 レグルスの右手に斧が握られている。さっきまで使用していなかった武器をレグルスは握っていた。


「行け、レグルス!」

 レグルスがシルウァーに突撃する。


「しゃらくさい!」

 シルウァーがハンマーを構えて、レグルスに向かって振った。凄まじいい風鳴り音がする。

 しかしレグルスは盾で、シルウァーの振ったハンマーを防いだ。


「ぐうう……」

 先ほどと違い、レグルスの左腕と盾は破壊されていない。


「いける! 反撃だ!」

 レグルスが斧を振ってシルウァーに攻撃する。シルウァーの装甲にいささかのダメージを与えている。


「おのれ!」

 シルウァーがハンマーで反撃した衝撃でレグルスが吹き飛ぶ。だが、すぐに体勢を整えた。


「ちい。まさか、ファミリアを使用することになるとは。サモン、ファミリア」

 シルウァーがファミリアを召喚する。こちらは戦車の様な造形をしていた。


「!」


「ウィレース。能力発動」

 シルウァーがファミリアに命じる。


「イエス。マスター」

 召喚されたファミリアが能力を発動させる。


「我がファミリア、ウィレースの能力は本体の力を上げる能力」


「力を上げる能力?」


「腕力と言い変えても良い。俺が使えはその威力は圧倒的だ。その力で、そのファミリアごと打ち砕いてやる」

 そう言うと、シルウァーの機械の体が光り始める。


「おおおお! 砕け散れ」

 シルウァーがレグルスに襲い掛かる。


「これは!?」

 星辰の予知が発動してシルウァーの動きが見えた。


「これなら。避けろレグルス」

 シルウァーの一撃をレグルスは避けた。


「甘いわ!」

 シルウァーはハンマーをそのまま地面へ叩きつける。その威力で地面が割れる。


「!」

 星辰は咄嗟にサイコキネシスで空中に逃げた。

 かつて星辰を襲った獄卒もハンマーで地面を割ったが、威力と範囲が桁違いで、もはや小規模の地震と言っても良かった。

 レグルスもすんでで空中に逃げているためダメージは無かった。


「うまく避けたな」

 シルウァーの体の光が消える。


(なんて威力……。直撃を受けたら今のレグルスでもひとたまりもない)

 その威力に、さすがの星辰も驚きを隠せなかった。


「でも……。レグルス。熱血モード!」

 レグルスが再び熱血モードに変形する。手には日本刀の様な剣を持っている。変形と共に斧が変化した様だ。


「これで終わりにする!」

 地面に降り立った、星辰が吼えた。


「良かろう。勝負だ!」

 シルウァーの体が再度光始める。


「……」

 しばし、対峙するレグルスとシルウァー。少しの間、静寂が周りをつつんだ。

 そして、同じタイミングでレグルスとシルウァーが走り始める。


「うおおお! 砕けろ!!」

 叫ぶシルウァー。


「砕けるか! いっけー、レグルス!」

 星辰も叫ぶ。その瞬間レグルスが加速した。その速度は先ほどよりも速かった。


「なにぃ!」

 レグルスとシルウァーが交差する。シルウァーの一撃は外れた。


「……やった」

 星辰がつぶやく。


「そうか、進化してるのであったな……。ふ、見事」

 シルウァーがニヤリと笑いながら言った。

 次の瞬間、シルウァーの上半身と下半身が真っ二つとなった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ