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5章 第5話 狡猾な蛇

次回は5月17日投稿予定です。

(あの蛇野郎。どこ行った?)

 ルベルは周りを見渡すが、木々しか見えない。

 しかも夜も更け視界も悪く、なおかつ相手の気配も感じなかった。


(ちっ、地の利は向こうにあるか……。それに資料にあった狡猾で卑怯と言うのは間違いないようだな。不意打ちは十分にありうる)

 ルベルは再度、周りを見渡す。


「おい」

 その時、不意に後ろから話しかけらた。

 ルベルはその方を見ると、星辰が立っていた。


「星辰。なぜここにいる? あのシルウァーはどうした?」

 ルベルは星辰の方に顔だけ向けて聞いた。


「ああ、あのデカいのかい? あいつならぶっ殺してやったよ」

 星辰がドヤ顔でやや誇らしげにルベルに言った。


「そんな簡単にか?」


「そうだ。俺と俺のファミリアなら軽いもんさ」


「そうか。そこらにセルペンスの蛇野郎が潜んでいる。気をつけろ」

 ルベルはそう言うと、星辰から顔をそむけた。


「……そうだな」

 星辰がニヤリと笑うとルベルに近づいてナイフを振り上げた。


「確かに油断しない方が良いな」

 星辰は後ろを見ているルベルの背中にナイフを突き立てる。


「……」

 だが、次の瞬間ルベルは振り返り星辰のナイフを持っている右腕を短槍で切った。


「なにぃ」

 ルベルの不意打ちに驚く星辰。


「ち、浅い。やはりサイボーグ頑丈だな」

 ルベルが舌打ちする。


「き、貴様、どうやって俺の変身を見破った?」

 星辰がセルペンスに変身した。厳密には元に戻った。


「悪いが貴様の資料を見てるんでな。お前のファミリアの能力だろう」


「へ、情報は筒抜けかい。こりゃ油断した。有名人はつらいね」

 セルペンスはそう言うと、近くの木に巻き付いて登っていった。


「またか。ワンパターンな奴だ」


「そう言うなよ。坊主、まだまだ殺し合いはこれからだぜぇ」

 また、どこからともなくセルペンスの声が聞こえる。


「一人でやってろ。変態野郎」

 ルベルが吐き捨てる様に言った。


「まあ、そう言うなよ。これからとびっきりに楽しいことが始まるんだからよ。殺し合いっていうとびっきりのなぁ」


「ち、本当に、うるさい野郎だ」

 ルベルは本当にうんざりした様に顔をしかめた。


(こいつのファミリアを破壊するか? いや……)

 ルベルはまた周り見渡すが、セルペンスのファミリアも見当たらない。


「悪いが、ムータティオーには周りの景色と同化する機能もあるんでね。そう簡単に見つからねえよ」

 またセルペンスの声がどこからともなく響いてくる。


「ふん。それはご親切にどうも」

 セルペンスの声にルベルはやれやれと言った様に返した。


「まあ、知ってたかい? そうそう、俺もお前のことは知ってるぜ。宇宙海賊の砦のスパイからの情報でな」


(探すのも手間だし時間もない。ここは本体を叩く!)

 ルベルはセルペンスの声を無視して考えをまとめた。


「デネブ。シャボンミスト」


「イエス。マスター」

 デネブの周りを中心に霧が発生した。


(なんだ? 霧? 逃げるってのか?)


「そこか!」

 ルベルは霧が不自然に消えていく個所を見つけると、そこに向けて突進した。

 セルペンスは大きな木の枝に隠れており、ルベルは短槍で木の枝を切って捨てる。


「なるほどな。この霧は俺を見つけるために散布したって訳かい」

 セルペンスは地面に落ちながら感心した様に言った。


「もらった!」

 ルベルが地面に落ちたセルペンスに短槍を突き立てようとする。


「いいね。思ったより面白い戦いだぜぇ。だがなぁ」

 その時、またセルペンスの顔が変わった。

 

「! 母さん!」

 顔はルベルの母レイラの顔だった。ルベルは咄嗟に短槍を突き立てる事を止めた。


「ヒャハハ」

 セルペンスが笑い声をあげながら、逆にルベルを切りつける


「ぐっ」

 ルベルは右の肩のあたりに斬撃を受けた。


「さっき、言ったようにお前のある程度の情報は知ってるぜぇ、ルベル=ベラトール一等巡査。お袋の名前はレイラ。なかなか美人じゃねえか。ヒヒ」

 下卑た笑いをを上げるセルペンス。


「貴様!」

 ルベルは驚きと怒りに満ちた表情でセルペンスを見た。


「クハハ、敵であったもお袋は攻撃できないのかい?」

 そう言うとセルペンスは再度ナイフでルベルを切りつける。

 ルベルの左頬に傷が出来る。


「殺してやるよ。お前の母親の顔でな」

 セルペンスが勝ち誇った様な顔でルベルに近づく。だが……。


「ぎゃあああ!!」

 次の瞬間に悲鳴を上げたのは、セルペンスだった。

 

「き、貴様。まさか、お袋の顔をためらわずに切るとは……」

 ルベルはセルペンスの顔を短槍にて切りつけていた。顔が


「顔を変えただけだろうが。デネブ、右前方のファミリアにシャボンボム」


「イエス。マスター」

 デネブがシャボン玉を数個作り出した。そして、ルベルが指定した個所に発射される。

 そして、そのシャボン玉の爆弾は景色と同化していたセルペンスのファミリア破壊した。あたりに爆発音が響く。


「ああ、俺のムータティオーが……」

 セルペンスの変身がとけて、本来の顔に戻った。


「さっきのミストで、お前のファミリアの場所も把握していた。これで、フィールドはなくなったな」


「ヒイイイ」

 木に巻き付いて逃げようとするセルペンス。


「ぐあああ!」

 次の瞬間、ルベルがサイコキネシスで投げた短槍が腹に突き刺さっていた。腹を突き破り後ろの木にまで突き刺さっている。


「最初は捕まえるつもりだったが殺す。デネブ。シャボンカッター」


「や、やめろ……」

 短槍が腹を貫通しており動けない。


「こいつを切り刻め」


「イエス。マスター」

 デネブがシャボン玉を作り出す。


「ヒイイイ! やめろー!」

 デネブが作った、シャボンカッターがセルペンスを切り刻む。セルペンスの五体は後ろの木と共にバラバラになった。


「あ、うあ。大したもんだな小僧。こ、この俺を殺すとは……。クヒヒ。ク、カ、ガハア……」

 セルペンスは血を吐き出し、そして、こと切れた。


「ふん。母の顔を弄んだ罪だ。地獄で後悔しろ」

 ルベルはそう言うと、その場にうずくまった。


「ち、こんな奴に手こずるとは、俺もまだまだ甘いな……」

 息を切らせながら、ルベルはその場に座ってヒーリングの力で傷を治癒し始めた。


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