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2章 第3話 創られた獅子

「レグルスは地球を守るために作られた?」

 星辰が月影の言葉を聞いて少し驚いた様に聞いた。


「はい」


「うーん、ファミリアだっけ?たしかにすごいファミリアだと思うけど……」

 さすがにスケールがでかすぎてピンとこない。


「そう、ファミリア。ちなみに正式にはファミリアエクスマキナといいます。まあ面倒なので、みんなファミリアと呼んでますが」


「うん」


「また話がそれましたね。スミマセン。とにかく現在のレグルスは、それほどの力はないかも知れませんが、他のファミリアにはない特殊な機能、能力と言った方が良いでしょうか? それがレグルスにはあります」


「能力? そうかあの胸に文字が出てくるアレ……」


「そう、あれはレグルスが人の感情や心を学んだ時に発動します」


「感情や心を学ぶと発動する?」


「それで成長します。ファミリアは機械なので、パワーアップと言った方が分かりやすいかも」


「に、人間みたいなやつだなあ。でも、そんな機能があるなんて……」


「私が知る限りでは、現段階ではレグルスにのみ発動する能力です」


「たしかにすごいと思うけど、地球を守るなんて出来るのかな?」


「感情や心を知れば知るほど永久に成長、進化できます。これがレグルスの能力。TVゲームで例えると、キャラクターのレベルにカンストが無い様なものです」


「そういわれるとそうか凄い力だね……それを僕の両親が作ったの?」


「厳密には、感情を知ると成長する機能を持ったファミリアが発見されたんです」


「発見?」


「すでに滅んでしまった星に、ティリア星と言う惑星が銀河にありました。その星でこの感情や心を知ると成長する機能を持つファミリアのAIが三つほど見つかったのです」


「うん」


「その研究を銀河の連邦政府から命じられたのが、君のお母上です」


「僕のお母さんが?」


「そう星辰君のお父上が、優秀な銀河警察官で戦士だとしたら、君のお母上は天才科学者です」

 そう言うと月影は少し息を吸い話を続けた。


「発見当時、銀河連邦でそれがどう言う意図で作られたのか、またどういった機能があるのか分かる者はいませんでした。それで白羽の矢が立ったのです」


「お母さんも凄い人だったんだ……」


「そうですね。お母上の研究の結果、そのAIには人の感情や心を知ると成長する機能があることが分かってきました。お母上はそのAIにアルブスAIとの名を付けます」

 月影は話をそのままづつけた。


「その3つあるアルブスAIのひとつを、簡易のファミリアに搭載して実験が開始されました。しかし……」


「しかし?」

 星辰が聞く。


「それが、ある日犯罪組織に奪われてしまったのです」


「ええ、結構、大事じゃない?そんなに簡単に盗まれたの?」


「残念ながら……感情や心を知ると成長すると言う機能があると言う報告は、銀河連邦政府のお偉方には、そこまで興味をそそるものではなかったのでしょう。研究続行の許可はありましたが、重要視されていなかったので警備もザルだったのです」


「そんな……」


「盗まれた後もしばらくは問題になりませんでした。アルブスAIは残り二つあるので、それで研究を続けろとだけ言われただけです。ですが結果だけ見れば、政府はプルスAIを搭載したファミリアを取り返すべきだった」


「何が起きたの?」


「盗んだ犯罪組織が、アルブスAIを搭載したファミリアを悪事に利用し始めました。奴らも最初は、盗んだファミリアを軽い気持ちで使用しただけの様ですが……確かに最初は普通のファミリアくらいの戦闘力でした」


「段々、強くなった?」


「そう、気が付いた時には手におえないほどになってました」


「それで、どうしたの?」


「対抗するため、アルブスAIを搭載したファミリアの二号機が製作されました。マスター、つまり使用者は星辰君のお父上です」


「僕のお父さん……」


「そう、任務はアルブスAI一号機ディアボルスの破壊もしくは回収。お父上は二号機テールムで、その任務にあたりました。そして一号機の破壊に成功しました。私も部下として一緒に戦いました」


「すごい」

 星辰が感心した様に言う。


「本当に、すごい激戦でした。その後は、先ほど言った通りです」


「お父さんとお母さんは、犯罪組織から狙われて地球に来た……」


「やむを得ず銀河警察を離れお母上と逃亡することになりました。銀河警察のお仕事に誇りを持っておられたので断腸の思いだったでしょう」

 月影が、少し悲しそうに言った。


「宇宙の警察官だったんだよね? その警察から保護されなかったの?」


「これにも訳がありまして……銀河警察機構に手を借りることが出来ませんでした……」

 月影が、今度は何か辛そうに言った。


「先生?」

 星辰が心配そうに月影を見る。


「失礼。ただ、なぜ銀河警察に手を借りれなかった話は長くなるので、ここは別の機会でよろしいでしょうか?」

 月影が少し笑いながら言った。だが、まだどことなく辛そうだ。


「うん。分かったよ」

 星辰がうなずく。聞いてみたいが、月影の様子を見ると聞けなかった。


「地球に来て、この地球にオリハルコニウム、アダマンニウムがあることを発見したところは話しました」


「そうだね」


「そして、宇宙犯罪組織に地球が狙われた時、地球を守るため持ってきていた最後のアルブスAIでレグルスを制作しました」


「そのAI持ってきたんだ……」


「星辰君が考えている様にアルブスAIは危険です。それにアルブスAIはなぜか破壊できないんです。なので捨てることも、そのままどこかに置いておくことも出来なかった」


「そうか悪い奴にまた盗まれるかもだし……」


「そうですね。旦那様に事情を話してレグルスの製作されました。当初はお父上がレグルスを使う予定でした。ですが駄目だった」


「お父さんが、でも何があったの?」


「長年の戦いにより、もう体がもたなかったのです」


「そう……」

 星辰が少しうなだれる。星辰の両親は星辰が4、5歳の頃に亡くなった。


「しかし、使う者が必要です。ただ、ファミリアとマスターには相性の様なものがあり、この相性が合わないと、どんなにすごいマスターでも使用できない。レグルスは私にも使用できません。ある意味才能みたいなものです」


「僕とレグルスは相性が良かった?」


「はい。と言うより、おそらくこの銀河で星辰君しかレグルスを使えません」

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