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蒼き星の子と機械仕掛けの獅子王レグルス  作者: 常聖大
高校2年生編 2章
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高校1年生編 2章 第1話 免疫なし

次の投稿は6月27日予定です

 星辰とアクイラの再会から一時間後。


「はっ……」


 星辰との再会で気を失ったアクイラは見知らぬ部屋のベットの上で意識を取り戻した。


「ここは……?」


 アクイラが上半身のみ体を起こして、周辺を見渡すとベットの周りはカーテンで遮られているものの、雰囲気からして病院か何かの医務室の様だった。

 アクイラが少し状況が把握出来ずに呆けていると、カーテンが開き一人の少女が顔を出した。


「あ、気がついた見たいだね」


「ニーナか。ここはどこだ?」


「紅鏡宅の医務室ですよ」


 カーテンを開いたニーナの横からメイド服に身を包んだ褐色の女性が現れてベットに近づいてきた。美人と言って良い。


「アンタは確か……」


「シルビアです。アクイラさん。ソフィーさん。アクイラさんが意識を取り戻しました」


 シルビアはアクイラの額に手を当てながら、ソフィーを呼んだ。

 カツカツと足音を聞こえ別のメイドがアクイラの視界に入ってきた。白人の女性である。こちらも、かなりの美貌の女性だ。

 シルビアはアクイラから離れている。


「ソフィーです。お久しぶりですねアクイラ嬢」


 ソフィーはアクイラの目の前に立つとカーテシーをした。


「二人がアクイラを診てくれてたんだよ」


 ソフィーは医師免許を、シルビアは看護師免許を持っている。


「あ、ああ……」


「? アクイラ。どうかしたの?」


 バツが悪そうにしているアクイラを見てニーナは少し不思議そうに聞いた。


「アクイラ嬢が星辰様を(さら)いに来ている時に我々は何度か戦闘になってますからね。バツが悪いんでしょう」


「ああ、そういえば、そんなこと聞いた様な……」


 ソフィーの説明を聞いた、ニーナが少し思い出した様に言った。


「あ、あの時は悪かったな……」


 アクイラは少し俯き頬を掻きながら二人に詫びた。


「誰も気にしてませんよ」


 シルビアがクスっとアクイラに微笑みかけた。


「後、アンタたちが怪我をしたアタシを手術して治してくれたと聞いた。あと妹のコルムの護衛もアンタたちがやってくれていると聞いた。それも合わせて礼を言う」


 アクイラが少しだけ頭を下げるとソフィーとシルビアは顔を見合わせた。


「星辰様……。ご命令で行った事です。気にする必要はありません」


「そうそう、いわゆるご主人様のご命令です」


 ソフィーは冷静に、シルビアは微笑みながらアクイラに答えた。


「そうか……」


 アクイラは二人の答えに少しホッとした様に、そう言うとベットから降りベットの下にあったスリッパを履いた。


「もう良いの?」


「別に平気だ。コルムに会いたい。悪いが、案内してくれ」


「それは別に良いけど」


 ニーナは少し心配そうだ。


「星辰様にハグされのが嬉しくて、倒れただけなので別に大丈夫でしょう」


「そうそう、星辰さんに『会いたかった』と言われたとか?」


 ソフィーとシルビアはフッと少し笑った。どうやらアクイラを少しからかっている様だ。


「なっ……。ニーナお前言ったのか?」


 アクイラは顔を赤くしながらニーナを問い詰めた。


「だって状況を説明しないと……」


「そうそう、ニーナさんは悪くないですよ」


 シルビアが少しおどけた様にニーナをフォローした。


「ああ、そう。アクイラ嬢。礼なら星辰様にも言っておいた方が良いですよ」


 ソフィーが思い出した様にアクイラに言った。


「星辰に?」


 ソフィーから星辰に礼を言えと言われアクイラは少し首を傾げた。何の礼だろうか。


「星辰様があなたをお姫様抱っこで、ここまで運んでくれたんですよ」


「えっ、星辰が。アタシを。お、お姫様抱っこで……」


 ソフィーの説明を聞いたアクイラが、また顔を赤らめる。


「そうそう、星辰さん。あなたを優しく抱きしめながら運んできたんですよ」


「星辰が、ここまであ、アタシを……」


「アクイラ。顔が真っ赤だよ? 大丈夫?」


 ニーナも二人に乗っかることにした様だ。アクイラをからかう様に言った。


「う、うるさい早くコルムの元に案内しろ! 二人とも世話になったな!」


 アクイラは怒鳴る様にそう言うと逃げる様に医務室から出ていった。


「あ、待って。では、お二人とも失礼いたします」


 ニーナは二人に頭を下げると、アクイラを追いかける様に、こちらも急いで医務室を出ていった。


「少しからかいすぎましたかね?」


 シルビアがソフィーに聞いた。少々、バツが悪そうである。


「あそこまで男性に免疫が無いとは、想定外でしたが……。まあ、大丈夫でしょう」


 こちらはシルビアと違ってケロッとしている。

 アクイラとニーナの足音が遠ざかるのを二人のメイドは少し微笑みながら聞いていた。


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