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蒼き星の子と機械仕掛けの獅子王レグルス  作者: 常聖大
高校1年生編 1章
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高校1年生編 1章 第14話 戦いの中で

次回は5月23日の予定になります

 星辰はベロニカを受け止めた後、彼女を抱きながら地面におりた。


「ぐうぅ、なんで? なんで平気なの?」


 ベロニカは殴られた顔を押さえながらサエウムを(にら)んだ。


「何故って? 石は絶縁体ですよ? ここまで言えば分かるでしょう?」


 サエウムは少しおどける様に答える。


(そうか。ベロニカに掴まれた際に自分自身を石にしたんだ。それで電流によるダメージを防いだ……。いや、そうだとしても……)


(そうだとしても、雷による高熱や電流そのもののダメージも、それなりに受けたはず……)


 星辰はベロニカの顔の傷をヒーリングで治癒しながら、ベロニカは治癒されながらサエウム観察した。だが、この男にはダメージが無いように見える。

 ベロニカがサエウムに流し込んだ電流は普通の人間なら、ほんの少しでも気絶するレベルのものだった。立っているだけでも驚異的と言っても良い。


「いや、ダメージはありましたよ。それなりに……。跳ねっ返りのお嬢さんとばかり思ってましたから。素直に関心しましたよ」


 サエウムはニヤリと笑いながらベロニカを見て言った。


(ベロニカに手首を掴まれた時に咄嗟(とっさ)に自分を石に変える判断力。ベロニカの電流に耐える身体。これがAマイナス級か。どうする? こいつを二人で逮捕できるか?)


「……星辰、ありがとう。もう大丈夫……」


 星辰が考えを巡らせていると、ベロニカはそう言うと少し名残惜しそうに星辰から離れ立ち上がった。

 殴られた顔は星辰のヒーリングによって元に戻っている。


「ベロニカ。まだ……」


「ううん。本当に大丈夫だよ」


 星辰も立ち上がりベロニカを止めるが、ベロニカは彼の方に顔だけ向け微笑んだ。


「よくも星辰の前で恥をかかせてくれたね。次こそ黒焦げにしてやるよ!」


 ベロニカはサエウムの方に顔を向けると別人の様に、殺気だった顔つきで彼を再度睨みつけた。


「どうやってですか?」


 サエウムは調子を崩さず、おどけた様にベロニカに返した。


「どうやってって? そんなこと……」


「ベロニカ! 顔が……」


 ベロニカの顔の異変に気づいた星辰が驚きの声をあげた。


「え?」


 星辰の声を聞いたベロニカが咄嗟に自分の顔を触るとベロニカは驚愕した表情を浮かべた。サエウムに殴られたあたりが硬い。そう、石になっていた。


「そんな。せい…………………」


 ベロニカは星辰の方を振り返り、星辰もベロニカの側に近づくが、その瞬間彼女は全身が石になった。もう喋らない。


「ふむ。普通の人間と違い、やはり石になるのにタイムラグがある様ですね。銀河警察の制服の影響があるのかも知れませんね」


 石になったベロニカを観察しながらサエウムは、まるで研究者の様に分析を行っている。


「彼女、能力は高い様ですが、それゆえ独断専行に走るきらいがある様ですね。もし二人がかりだったら結果は違ったかも知れない」


「……」


 星辰もまたサエウムを睨みつける様に彼を見つめた。


「まあまあ、そんな睨まずに……。そう二人きりです。少しお話ししませんか?」


「話? 何を?」


「例えば、そもそもここにはエバンさん。ええと、この星では月影と名乗っているんでしたっけ? その月影さんを誘き寄せるつもりだったんですよ」


「先生を? 何故?」


「我々、アルゴルが彼に煮え湯を飲ませれたのでね。彼のおかげで、恥ずかしながら内部抗争する羽目になった」


「お前たちが内輪揉めをしているのは聞いていた。でも、それが……」


「そう、あの月影さんが裏で糸を引いていたんですよ。おかげで二年間地球に手を出せないし、反首領派をなんとか叩き潰しましたが、おかげで戦力は半減。踏んだり蹴ったりです」


「先生がアルゴルの内部抗争する様に仕向けていた? だが、何故それを僕に言う?」


「何、単なる気まぐれのお喋りですよ。ですが、師の功績を聞くのも悪くないでしょう?」


「……」


「その内部抗争も終わりに近い。大変だったんですよ。ですが、失った物を取り戻さなくてはならない」


「地球にはオリハルコニウムとアダマンニウムが採掘される。やはり、それが目的か?」


「無論です」


「それと先生への意趣返(いしゅがえ)しも目的だろ?」


「フフ。小さいと言われるかもですがね。だか、彼は危険だ」


「だが、代わりに僕が来た残念だったな」


「まあ、そもそも本人が来るかどうかは賭けでしたがね。少し拍子抜けしましたが、気を取り直しました。

あのハロスさんが成長を待っている戦士。どれほどのものかと見たくなりました。さてと、お喋りはこれくらいにしましょうか。なかなか楽しかったですよ」


 サエウムはそう言って自身のファミリア、ラピスを側に読んだ。


「さて、君はどれだけ私を楽しませてくれるのか?」


「そう簡単にやられると思うな。来い! レグルス!」


 星辰の叫びに応じて獅子の形状したファミリアが召喚された。レグルスである。


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