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Origin〜最強のデッキと神のカードで無双する〜  作者: 山科独名(やましなひな)
第二章 異世界のデッキ
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完全制圧!無敵のロックコンボ

BLIZZARD(ブリザード)の効果発動!手札の《Rエヴォリューション》を墓地へ送る。そしてターンを終了する!(手札1→0)」


「戦闘力11…これなら簡単には突破されませんね!」


「おっと、ターン終了時に効果で墓地に送られた《R()エヴォリューション》は手札に戻ってくる。(手札0→1)」


《Rエヴォリューション》

サポートカード

特性:このカードがカード効果で墓地に送られたターンの終了時、墓地のこのカードは手札に加わる。


「さあ、お前のターンだ。ドローしな。」


2ターン(フィッダブヤドのターン)


「ターン、ドロー!(手札3→4)」


「60秒のカウントを開始するよ。」


 引いたカードを見て、フィッダブヤドは笑みを浮かべる。恐らく、この盤面をひっくり返せるカードを引いているのだろう。


「そうだな。60秒後にはその戦闘力()()のカードは消えているだろう…」


(《クリムゾンボルト》は相手カード1枚を墓地送りにする。そして私の手札にはこのカードが2枚!いくら戦闘力が高くとも、戦闘できなければ意味がないのだ!)


《クリムゾンボルト》

サポートカード

条件:相手の場のカード1枚を対象に取る。

効果:対象のカードを墓地へ送る。


「何か打開札を持っているようだけど、使えないんじゃないかな?さっきのターン、僕はBLIZZARDの効果を使ったよね。あの効果が発動したら、()()()()()()()()()()()使()()()()()()んだ。」


「なんだと!?」


大寒龍(だいかんりゅう)エヴォリューション・BLIZZARD・ドラゴン》

メインカード

効果:自分のターンに手札のサポートカードを1枚墓地へ送って発動できる。次の相手ターン終了時まで互いにサポートカードを使用できない。


 静かに睨みつけるBLIZZARDの瞳が、考えていることその全てを見透かしている、そのようにフィッダブヤドには思えた。寒波で凍りついた手札の《クリムゾンボルト》は、もう使えない。


(いやまだだ。メインカードを使用して時間を稼げばいい。あいつらの命は風前の灯…なにぃ!?)


 フィッダブヤドの思考が一瞬停止した。BLIZZARDの氷がカツラの傷を塞ぎ、LAND(ランド)KREUZER(クロイツァー)が倒れた2人と金髪妖精の3人を守るようにこちらを見ていると感じたからだ。勿論、この2体は半実体。そんなはずはない。しかしどういうわけか、この2体がいる限り、2人は絶対に死なないのではないかと思えていた。そしてそれは事実であるかもしれない。


「時間稼ぎもさせない。LANDKREUZERがいる限り、戦闘力8以下のカードは使用出来ない。その手札の中に、使えるカードはあるかい?」


黒騎士龍(こくきしりゅう)エヴォリューション・LANDKREUZER・ドラゴン》

メインカード

戦闘力:9

特性:このカードが場に存在する限り、互いにこのカードの戦闘力未満の戦闘力のメインカードは使用できない。


「戦闘力8以下…!?それではほぼ全てのカードが使えないではないか!巫山戯るな!これでは…」


「これでは()()()にならないな。60秒はお前が1ターンで使える最長時間だったわけだ。」


 やれやれとでも言いたげな様子の少年A(エー)。手札にすぐ使える戦闘力9以上のカードを握っていないのが悪いとでも言いたげだ。


3ターン(Aのターン)


「おっと、60秒だ。僕のターンだね。ドロー。(手札1→2)」


 AはBLIZZARDの効果を使った後、2体で直接攻撃を行い、それだけでターンを終了させた。


4ターン(フィッダブヤドのターン)


「くっ…私のターン、ドロー!(手札4→5)」


「その様子だと、駄目だったみたいだね。というかそもそも、どうにかできるカードを持っていないとか?」


 図星である。フィッダブヤドのデッキに、この状況で動けるカードは無い。その事をフィッダブヤドの表情から察したAは、ニヤリと笑いながら語りかける。


「降参するかい?」


「するわけがないだろう。」


 フィッダブヤドは降参しない。時間稼ぎが彼の目的だからだ。そんな事はAも分かっている。ここでAがこの問いをしたのは、言質を取るためだった。


「ベニテ。」


「何ですか?」


「もういいよ。」


「へ?」


 妖精ベニテはフィッダブヤドが兵士を実体化させるのを防ぐために、先程からずっと魔力の渦を作り続けていた。Aはこれをしなくてもいいと言っているのである。


「2人と子ども達を連れて行くんだ。」


「でもそんな事をしたら…」


「大丈夫。問題ない。」


 自信満々に答えるA。ベニテはAを信じ、カツラとボテンを抱えてゆっくりと飛んでいく。


「良かったのかい?少年。これで私はカードを実体化させて彼女を追うだけだ。このバトルは無意味となる!」


「無意味じゃないさ。カードをよく見てみてよ。」


 その瞬間、ピキッという音と共にフィッダブヤドの手札が凍りついた。そして、デッキのカードも凍っている。本物の氷のように冷たい。


「安心しな。その氷でカードは傷つかない。ただの魔力の塊だからね。だが、実体化はできないんじゃないかな?」


「な…!どういうことだ!」


「簡単だよ。」


 AはLANDKREUZERとBLIZZARDの2体に向かって手を伸ばす。それに対し、2体は顔を近づける。近くに迫った2つの大きな頭を、少年は優しく撫でた。それは半実体などではない。


「さっき実体化させたのさ。この2体を。この方法に気づくのに3ターンかかったよ。」


 目には目を、歯には歯を、実体化には実体化を。少年はフィッダブヤドに気づかれないようにカードの実体化をする為にバトルをしていたのだ。もし少年がこれだけ強力なカードを実体化できると知っていたなら、フィッダブヤドは直ぐに逃げていただろう。彼は少年の作った、バトルという名の檻に閉じ込められたのだ。

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