妖精の1キルコンボ
「さあ!バトルだ!」
1ターン(カツラのターン)
悪妖精ボテンとのバトルを開始したカツラ。先行1ターン目でありながら、その手札を見た瞬間に、ほぼ勝ちを確信した様子である。
(この手札…普通なら勝ちだろうが…相手が”妖精”デッキなら完封。ただ、さっきのベニテのデッキが”おとぎ話”だったから、妖精だから”妖精”デッキと決めつけるのは危険だ。一部のデッキなら上振れしたら盤面一掃は可能。ここは落ち着いてリソースを使い切らず後続も準備しておくべきだな。)
「《万能野菜大豆》を使用して即座に効果発動!このカードを除外して《農民騎士》を手札に加える。おっと、確認を忘れていたな。何か使うカードはあるか?」
「ありませんわ。」
「なら効果でサーチだ。」
《万能野菜大豆》
メインカード
効果:自分ターンに場のこのカードを除外するか、墓地のこのカードを墓地から除外することで発動できる。デッキから『農民』メインカード、もしくはテキストに”大豆”と記載されたメインカード1枚を手札に加える。《万能野菜大豆》の効果は1ターンに1度しか使えない。
「美味しそうなカードだね。」
「野菜なんて、全て食べてしまえばいいのですわ!」
「全てのカードがサーチ効果を持つ”野菜”や”農民”は絶対に事故らない超安定カードだ。が、俺のデッキは”野菜”デッキじゃねえ。残念だろうが、俺のエースは美味しそうではない!」
先程大豆の効果でサーチした《農民騎士》を使用するカツラ。このカードは、自分の場にメインカードがない時に使えるカードだ。
「《農民騎士》を使ったわけだが、何かあるか?」
「ありませんわ。一々うざいですわね。」
「一体何を確認しているんですか?」
妖精達はカツラがカードを使う度に確認を取っていることが疑問であるようだ。それに対して、カツラが解説する。
「相手ターン中に使えるカードもあるからな。そういったカードの使用でトラブっても面倒だ。特に、このバトルは重要だしな。一々確認を取るのはその為だ。確認を取らなくて損するのはこっちだしな。」
「こんなタイミングで使うカードなんてあるんですか?」
「あるね。」
答えたのはAだった。
「僕のデッキに、相手ターン中に手札から使えるカードがある。」
「こういう事だ。」
「変なカードですわね。そんな物私のデッキにはありませんから、面倒なことせずにさっさと進めなさい。」
「了解了解。」
(この情報は大きいぞ。次のターン、やりたい放題できるって事だからな!)
先程使用された《農民騎士》だが、全身鎧に身を包んではいるものの、土まみれで汚れており、さらに手には剣ではなく鍬をもっている。顔…というより兜も間抜けな感じで、見るからに弱そうだ。実際、戦闘力はたったの2である。
「このカードも”農民”だからカードをサーチできるんだよね?」
「その通り。《農民騎士》の効果でデッキから《大鎧起動!》を手札に。」
《農民騎士》
メインカード
戦闘力:2
条件:自分の場にメインカードがない。
効果:自分または相手ターンに発動できる。デッキから『大鎧』カード1枚を手札に加える。《農民騎士》の効果を自分は1ターンに1度しか発動できない。
「俺はこれでターンを終了するぜ!」
「え!?手札はまだ3枚あるんですよ!?」
「問題無い。ターンエンドだ。」
2ターン(デミテのターン)
「舐めてるんですの!ドロー!(手札3→4)」
「いいや、舐めてないぜ。予め宣言しておくが、お前がカードを使った後に俺は、《農民騎士》の効果を使う。これを止めたいなら、1枚のカードで《農民騎士》を処理する事だな。」
戦闘力僅か2の《農民騎士》を棒立ちさせているのは、この効果で手札を増やす為だったのだろう。だがしかし、これでは…
「私は”フェアリーテイル”を使用しますわ!(手札4→3)」
「お前も”おとぎ話”か!」
《フェアリーテイル》
サポートカード
効果:自分のデッキの1番上のカードを墓地へ送る。その後このカードを墓地から自分の場へ移動させる。
特性:このカードがこのカード自身の効果で場に存在する間、このカードはメインカード《おとぎ話》として扱い、そのステータスは月属性、戦闘力0、条件効果特性なしとなる。
ベニテが使ったように、《読み聞かせ》でコントロールを奪い、更に追加で使用した2枚のカードと合わせて3枚で直接攻撃を行う。このコンボをされると、1ターンキルされてしまう。
《読み聞かせ》
サポートカード
条件:自分の場に《おとぎ話》が存在する時に発動できる。
効果:相手は自身の場のメインカード1枚を選択しなければならない。その後、選択したカードのコントロールは自分に移る。自身の場に《おとぎ話》が存在しなくなった瞬間、この効果で選択されていたカードのコントロールは相手に戻る。
「嘘!それは私のカード…!」
「お姉様と同じカードが私のデッキにもあったのですわ!お姉様はご存じなかったでしょうがね!そして、《読み聞かせ》も引いているのですわ!」
「なるほどな。それで1キルすると。取り敢えず、宣言通り、《農民騎士》の効果でデッキから2枚目の《大鎧起動!》を手札に加えさせてもらうぜ。」
「関係ありませんわ!《読み聞かせ》使用!そのボロ騎士は貰いましたわ!(手札3→2)」
騎士は相手に奪われ、カツラの場はガラ空きになってしまった。
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