私の身体に限りなく近いオジサン
触ってはいないけど、そこに掌ひとつ分の隙間もない。
身体ギリギリに、身体を近寄せて、ただただ自慢話を繰り広げる。
そんなオジサンを、少し不気味に感じ始めていた。
パパの親友で、パパの恩人ということで、最初は普通に受け入れてしまっていた。
でも、よく考えれば、近すぎることは少し変だ。
好きか嫌いかで言うと、私のことが好きだろうけど、何とも思っていないから近付けるというパターンもある。
私が抱いていることは、オジサンにとっては小さなことなのかもしれない。
オジサンは誰とでも、壁なく接することの出来る人だ。
私がオジサンを、少し不気味だと感じ始めたのはきっと、心に愛が芽生え始めたから、なのかもしれない。