二歳になりました!―1
私、ルルシーナ・メラ・ルクナティアは今日で二歳になります!
生まれてからようやく二年たちました。生まれた時から自我があるので、きつかった事もあるのでこれまでの事は省略させてもらいます。ただ、一つ言いたいことがあるとすれば皆さん私にかまいすぎです。私はこの家の長女なのですが、忙しいはずの両親も来年から学園に行くための勉強があるはずの兄も休み時間の侍女さんや従事さん達皆さん私にかまいすぎです。お陰で言葉が喋れるようになったのでまあ、いいんですが。
「おはようございます、ルル様。そしてお誕生日おめでとうございます。」
「ありがとうございます。マリン。」
今、お祝いして下さったのは乳母のマリンです。私は王族なので乳母も貴族になります。彼女はルクソール子爵夫人です。彼女の息子のヴィンセントは私の側近候補らしいです。今は一緒に遊ぶこともしていますが、将来できなくなるみたいです。ちょっと寂しいですけど仕方ありません。どうせ彼のほうが先に死ぬのですから。
このアルメラ王国の王族はアルメラ王国の守護神の子孫です。そのため長寿でひとり、二百年から三百年程度生きます。魔力が多ければもっと生きるときもあります。私は魔力が歴代最高といわれる程多く、アルメラ王国の王族です。そのためどれだけ生きるのかわかりません。もしかしたら、自分の子供より長生きする可能性もあります。だから、今ヴィンセントと一緒に遊ぶ時間を大切にしましょう。
ひとつだけ私と同じく長寿になれる可能性があります。それは忠臣の儀をやることです。私は将来ナイトになる可能性が高いです。というか、ほぼ確定です。私がナイトになるのが嫌だと思わない限りはナイトになります。だって、右の手の甲にナイトの印があるので。だから、私には側近が必要です。そして、私の本当の忠臣になるのなら一緒にいられます。生まれたときから一緒にいるので彼とはもっと一緒にいたいです。そして、彼の奥さんとも仲良くなりたいですね。
「ルル、お誕生日おめでとう。二歳になったね。」
「ありがとうございます。レイおにいさま。」
今、お祝いして下さったのは私の兄、レイモンドです。レイお兄様は来年から学園に通われます。
「ルル、お誕生日おめでとう。今日の夜にはゲストが来るよ。楽しみにしていてね。」
「レ、オ、ン?わたくしは聞いてませんよ。
ルル。お父様の事は気にしなくていいですからね。そしておめでとうございます。」
「はい。おとうさま、おかあさま、ありがとうございます。」
ゲストが来ると仰ったのがお父様。そのお父様を咎められたのはお母様です。レオンというのはお父様の愛称でお父様はレオンハルトという名前です。
お母様はお父様を咎められると同時に魔法で床にお父様をめり込ませているのですが、これは我が家ではたまにあることなので、あまり気にしていません。お父様はこのくらいで怪我をしませんし、お家もこのくらいすぐに修復できますからね。
お母様には悪いかもしれませんがいらっしゃる方が楽しみです。基本的に屋敷の方としか会ったことがないので。どのような方がいらっしゃるのでしょうか?