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0-1 突然の死

俺こと五十嵐 啓治は38歳既婚

妻の唯32歳 長男4歳 長女1歳

家族構成からして幸せいっぱいのごく普通の日常を過ごしていた。

家庭が幸せなら人間関係がクソの様な仕事をしていても毎日幸せだった。

只、その幸せを継続させるような幸運は続くことがなく、家族全てを巻き込む事故に遭う。

自分の命と引き換えに家族を助けるが、命だけでは対価には見合わなかったようで魂まで支払う事になる。そして異世界で人類絶滅の危機から救う救世主として任につくことになるのだった。

死への扉は誰の前にも存在していて運悪く誰かを巻き込む。

この御時勢、明日をも知れぬ生き方なんて一般市民には縁のない話だ。

一般市民の俺、五十嵐 啓治にとってもそれは同じである。

38歳まだまだ死ぬには早過ぎだとも思うが2人の子供にも恵まれ、家族の為に全てを奉げきったことから自分が死んだことに対して意外にショックは少ないかも知れない。

世界は静止していた。

音もなく動きすらない。

静止した世界に漂う形で今の俺は存在していた。見下ろす先には悲惨な交通事故の現場があり、車から燃え盛る炎も、立ち上る黒煙も写真のように動きを止めていた。

現状を考えると先程までの状況からして多分これは死後の世界というものだろう。

まぁこの不可思議な現状を発狂することもなく受け止められた段階で心の箍が外れているのかもしれないが。


少し離れた場所には惨たらしい姿の自分がいる。背中は焼け焦げ右腕は肘から先がちぎれており、脇腹の傷口からは臓物が飛び出している。

スプラッタな状況ではあるが一先ず満足だ。傍らには目立った外傷などない家族がいるのだから。

愛する家族を助けることが出来た・・・。

ただそれだけのことではあるがそれはすべてにおいて優先するべき事だったから。



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