~~白亜の日常2~~
「・・・汚された」
「朝っぱらから人聞きの悪い事をーーー」
現在私は澪、瑠璃と共に学校へと続く道を歩き、学校と書いて地獄と読む所へと、さながら処刑台に赴く囚人の様に向かっていた。
はぁ、いい天気だーーークソッ!いい感じに照らしやがって眩しいよ!
「お前朝から自然現象に喧嘩売るなよ」
「何も言ってませんよね!?心読まないでいただけますか?!」
「お前が分かりやすいのが悪い。と、言うか瑠璃そろそろ戻ってこい」
澪のいう通り、瑠璃はなぜか先程からずっと上の空だった。
「つーか、何でこいつは朝っぱらから、こんなにツヤツヤしてんだ?」
(・・・知らぬが花だな)
「何か言ったか?」
「いや、何も?」
「???」
「ハーちゃん?」
「何?」
「帰ったらチャイナドレスに挑戦をーーー」
「何の話ししてるんですか瑠璃さん!?」
「ハッ!旧スクの方が良かったですか?!」
「私は新スク派だ!そっちを要求させて貰うとしよう」
「どっちも着ませんよ!?」
「「え~」」
「何なのコイツら!頭湧いてんの?!」
「まあ、良いじゃないか。コスプレ撮影会くらい」
「更にハードル上がってね!?私みたいなモブじゃ無く澪や瑠璃で良くね?!」
「じゃあ、みーちゃんとハーちゃんのコラボレーション撮影会ですね!!」
「さらっと混ぜられた!?」
「いや、だからやらんて!!聞いて!私の言葉!会話のキャッチボールッ!とても大事!ねっ!」
「大丈夫です。私とハーちゃんの間には、言葉何て無くても想いは伝わってます!婦警さんのコスプレですね?」
「良し。それで行こう!」
「いかねーよ!?欠片も伝わってないよね?!」
そんな風に話しながら通学路を歩いていると、学校が近付いて来た為かチラホラと、制服姿の人間が増えて来る。そしてそれと共に私の口数は減っていく。
そんな私達に、正確には澪に向かって何人かが挨拶をし、近くに居る私達にもついでに挨拶が飛んでくる。
「おはようございます会長。彼方さんと士道さんもおはよう」
「あぁ、おはよう」
「おはようございます」
「えと・・・おはよう・・ございます・・・」
私の尻すぼみになる挨拶でも嫌な顔一つせずそのまま去っていく。
ほっ、いい人っぽくて良かった。
「・・・お前、そろそろ私達以外ともマトモに話せるようになれよ」
「うう・・・だって怖い」
「もうみーちゃん!ハーちゃんはこれで良いんです!」
「瑠璃」
私は瑠璃のその言葉にヒシッ!と、しがみつき感謝を表す。
「甘やかすなよ」
(ハーちゃんは私達だけ居れば良いんです)
「ん?何か言った瑠璃?」
「いえ、何も言ってませんよ?」
(ヤバイ聞こえてしまった)
「ん?」
私は後ろで何か聞こえた様な気がして、澪に振り返ると何か恐ろしい物を見た。と、言う感じでおののいて居た。そして、それを見た瑠璃が何故か知らないが背筋が寒くなるような笑顔で「・・・みーちゃん?」と呟くと、澪は首が飛ぶんじゃ無いかと思うほど首を横に振っていた。
「どした澪?」
「いや、聞こえて無いならいいんじゃ無いか?」
「そうですよハーちゃん。ハーちゃんは何も気にしなくて良いですからね~」
何故だろう?最近瑠璃の言葉を聞くと背筋が寒くなる時がような?気のせいだよね?うん、気のせいだ!そうに違いない!
私は何故か自分に言い聞かせるように納得しながら登校を続ける。
「こらこら、何処に行こうとしてる」
「マイ、ハイスクール?」
「いや、そこはゲーセンだからな?」
「いやいや、かつて賢者と迄呼ばれた私の学校はここだよ?」
「そうかそうか、じゃあ次はマジックなアカデミーじゃ無く高等学校で頑張ろうな」
「い~や~」
必死に抵抗するも簡単に引きずられ連れていかれる私。非力です。しかし、本格的に学校が近付き生徒が大量にポップしてきた為、しょうがなく自分の足で歩いていく。
だって、見られたらただでさえモブの分際でこんな目立つ二人と居るのに、その上澪に手間かけさせてたらなに言われるか分かんないじゃん!
そんなこんなで、遂に学校の正門が目視出来る距離まで来てしまった。
「今からワンチャン賭けて隕石落ちないかな?」
「そのワンチャンは難易度高すぎるだろ・・・」
「うう、今日も監獄に来てしまった」
「ハーちゃんは本当に学校嫌いですね」
「澪、瑠璃、もうHPが無くなったから宿屋に帰って良い?私・・・頑張ったよ?」
「学校の中にすら入らず何言ってんだこいつ?」
「頑張りましょうハーちゃん!まだダイレクトアタックは受けてませんよ」
「いや、受けたら問題だからな?」
「いや、ここに来るまでの攻撃でもうHPが無い。それに私にとっては自宅以外の場所は歩くとダメージがーーー」
「どんだけだよ!」
「行きますよハーちゃん」
そう言って私の腕を引いていく瑠璃。そして私は抵抗するもやっぱり引きずられて行く。非力です。クソッ!非力なこの身が憎い!鍛える努力とかしないけどな!!
こうして私は今日も監獄に収容されるのだった。
「帰りたい」
「まだ下駄箱ですよ」
「ダメ人間」
ゴブかみ主体の為、次回更新の予定は未定です