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太陽の貴公子番外編  作者: みずっち
5/14

早苗の受難

御前と法師に友情出演頂きました。

――2012年7月上旬――




「ふんふふ~ん♪」


愛子の家で、早苗がリビングを飾り付けていた。

頗る上機嫌に、鼻唄を唄いながら。


「あら~、準備が早いわねぇ」

「当然だろ姉さん、舞が14歳になったんだぜひゃっほおおおおおおおおおおおおおおい!」


早苗はどこぞの麦わら帽子の海賊みたく、両手を突き上げてテンションを上げた。


「まだ昼過ぎよ。今日は平日だし、夕方まで帰って来ないわよ」


愛子はクスクスと笑いながら、それでも早苗を止める事はしない。

何だかんだ言っても、愛子も嬉しいのだ。

因みに、早苗が平日にも関わらず会社では無くここに居るのは、半年前から有休の予約を入れていたからだ。


「処で早苗、プレゼントは?」

「勿論買って来たぜ!以前聞いたヤツ!」


鼻息を荒くしつつも、壊れないように慎重にバッグから紙袋を取り出し、愛子に手渡す。


「ふふっ♪舞に似合いそうね」

「当然だろ、姉さんの一押しだしな!」


再び作業に戻った早苗に、愛子がにっこりと笑った。


「でもあの子、もう中学二年生(14歳)なのねぇ」

「ん~?それがどうかしたの?」


早苗は背中越しに反応を返す。


「もうそろそろ、お年頃かと思ってね」

「ふぇっ?お年頃(・・・)?」


手を止めて早苗が振り返った。

一体何の話か。早苗の頭に疑問が渦巻く。

それを見た愛子はクスリと笑った。


「恋愛よ、れ・ん・あ・い♡」


ふふっと笑う愛子の言葉に、早苗は飾りをポロリと落として固まった。


「ま、まま、ままままっまままままっまままままさか」

「どうしたの早苗?」

「い、い、いや、いやいや、いやいやいやいやいやいやいやいやいや…まままままっまままっままだ早いだろぉそんなさぁ」

「あら、そうかしら?」


わなわなと震える早苗に対し、愛子は思わせぶりに微笑む。


「私だって早苗だって、中学高校の頃は好きな人の一人や二人居たでしょ?」

「そそそそそそそそそりゃそうだけどさぁ、舞に限ってそんなそんなそんな」

「私とお父さんが出会ったのも中学の頃よ。あなたの初恋だって同じくらいでしょ?」


そう言われるとぐうの音も出ない。

早苗は「うん…」と力無く頷き、飾りつけを再開したが、そこでとある可能性に気付き、ハッとした。


「ね、姉さん、もしかして…」

「あら、なぁに?」

「舞から何か聞いてるのか!?」


声を荒らげて姉に詰め寄った。

飾りを持った手に力が籠り、プルプルと震えている。


「さぁ、具体的な話は聞いてないわよ。ただ…」

「た、ただ?」

「意中の人は居るみたいね♡」

「な…なん、だ、と!?」


今度こそ、早苗は呆然と立ち尽くした…。





~午後4時前~





学校から帰って来た舞を玄関まで迎えに行った早苗は凍り付いた。


「ただいまぁ。あっ、入って」

「あぁ、うん。お邪魔します…」


同じ学校の制服を来た少年を招き入れたからだ。

しかも、他に友達の類は居ない。

少年はポリポリと頭を掻いている。


「あら~♡彼氏?」

「あっ、うん、えと、陽輔君…だよ」

「…ハジメマシテ」


愛子の問いかけに、舞はもじもじして顔を赤らめながらも、しっかりと頷いて紹介した。

少年の方は、緊張からか直立不動で棒読みになっている。

何とも初々しい反応である。


「どうぞ上がって頂戴♡ほら早苗、何ぼうっとしてるの!」

「あぅ…うん…」


早苗は愛子に手を引かれてリビングに移動するが、涙目で真っ白に燃え尽きていた。


(舞が…舞が…とうとう…)


四人でテーブルを囲もうとするが、早苗だけ部屋の隅で壁を相手に体育座りで暗いオーラを放っている。

陽輔と舞が隣同士で、愛子が舞の正面に座った。


「あの人は良いの?」

「叔母さんはいつも変な行動してるから…」

「そ、そうなんだ…」


陽輔と舞がひそひそと話すと、愛子が申し訳無さそうにジュースを注いだ。


「ごめんなさいねぇ、舞が彼氏連れて来たからショックみたいで」


愛子が「彼氏」と言った瞬間、舞と陽輔は耳まで真っ赤になり、対照的に早苗は負のオーラを倍増させて空いた席(陽輔の正面)に座った。

早苗が腕を組み、眉間に皺を寄せて陽輔を睨む。


(何だか…変なプレッシャーを感じるな…)


やたらと手に汗握る重圧を感じ、陽輔は俯いた。

彼自身はその原因に気付いて無いが、何と無く居心地が悪いらしい。


「さてと。じゃあ蝋燭に火を着けて…」


愛子がマッチで点火し、電気を消した。

全員でハッピーバースデイを歌い、舞がふーっと火を消す。

三人だけの疎らな拍手だったが、それでも舞は頗る嬉しそうにはにかんだ。


「じゃあこれ、私と早苗からプレゼントね」


舞が袋を開けると、中から髪留めが顔を出した。

晴天を写したような薄めの青を背景に、小さな星が散りばめられている。


「あっ、これ!」


舞は息を呑んで顔を上げ、愛子と早苗を見比べる。

以前から欲しかった物だ。値段が高いため、小遣いを節約してもうすぐ買えるかと思っていた物だった。


「早苗に買ってきてもらったのよ♪溜めたお小遣いは別の事に使いなさいね」

「うん!お母さん、叔母さん、ありがとう!」


目を輝かせて笑う舞の姿に、早苗は機嫌を取り戻したようだ。


「生きてて…良かったよ、姉さん…!」

「くすくす…何であなたが泣いてるのよ」

「だっでえええええ、だっでえええええええ、うえっ、うえっ」


人目を憚らずに大泣きする早苗を愛子が宥める中、陽輔が鞄を探り出した。


「じゃあ、僕からも…」

「えっ?」

「はい、これ」


陽輔が取り出したのは、細長い箱である。

中から顔を覗かせたのはペンダントだった。

タンポポと太陽を合成したような物が、鎖の中心で舞の目を釘付けにした。


「これ…?」

「露店で買った安物だけどね」


舞は、フッと笑う陽輔とペンダントを交互に見比べ、目を丸くした。


「陽輔君、ありがとう。大事にするね、えへへ♡」


破顔した舞の様子を見た早苗は、衝撃を受けた。

自分たちのプレゼントよりも喜び方が大きい。

何と言う事だ。

早苗の背筋に電撃が走った。

おのれ、この敗北感、どうしてくれようか。


――ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ――


早苗がスタンドを出しそうな勢いで陽輔を睨みつける。

だが。


「さてと、お菓子持ってくるから、二人はちょっと待ってて」

「あ、はい」


席を立った愛子は、早苗に向き直った。


「早苗、手伝って」

「えっ、あたしも?」

「何言ってるの、他に居ないでしょ」


にっこり笑って、多少強引に早苗を連れ出す。


「何で二人っきりにするんだよぉ」

「野暮な事しないの!」

「ぶー!」


早苗は膨れっ面になり、扉を少しだけ開け、隙間から二人の様子を窺う。


(あー!あんなにひっつきやがって!手まで握りやがって!舞が頬染めて笑ってるーーーー!!!)


早苗は眉間に皺を寄せ、顎を突き出して下から舐めるような仕草で陽輔を睨み回す。


(あぁん!?あぁん!?こんちくしょーめっ!後でしばいてやろうか!きーーー!あっ、姉さん待って!あたしの舞がああああああああああ!!!)


拳を握りしめて殺気を飛ばすが、愛子に首根っこを掴まれてずるずると引き摺られて行った――。





~午後4時30分頃~





陽輔の背筋に一瞬冷たい汗が流れ、彼はぶるりと体を震わせた。

風邪か?それとも誰かに噂でもされたのだろうか?

だが、そう言うのは大抵くしゃみの筈だ。


「どうかした?」


舞が顔を覗きこむ。


「あ、ううん、何でも無いよ」

「そう?ならいいけど」


ケーキを食べる舞を見ながら、ふと脳裏に早苗の顔が浮かぶ。

そう言えば、ここに来てからずっと見られているような気がしてならない。

気のせい、だろうか。


「陽輔君、これありがとね」

「あぁ、別にお礼なんて良いよ。舞ちゃんに似合うかと思って買っただけだし」

「うん♡」


にっこりと笑う舞に対し、ふとある衝動がムクムクと湧き上がってきた。


「舞ちゃん…」


なので。


「なぁに?」


思わず。


「えっ…?」


舞は思いがけず、陽輔の胸に抱き寄せられた。

陽輔の体温に包まれて暖かい。

季節は夏で、本来なら暑苦しいと思っても差し支えない筈だが、不思議とそんな風には思えない。

冷房が効いているからだろうか?

そんな事を一瞬考え、それが場違いな疑問である事に気付き、自分の状況に思い至り、顔を赤らめた。


(ヤバい!多分、今、顔見せられない!さっきより顔緩んでるかも…!)


恥ずかしさで悶死しそうだ。舞は陽輔の胸板に必死にしがみ付いた。

ペンダントを付けてもらった時、後ろに陽輔が両手を回した所で、抱きしめてもらう格好になり、しかも顔が近くて、表情筋の緩みを耐えるのに必死だったのだが。

その時よりも衝撃の大きさが違う。

力が抜けそうになるのを堪え、舞は陽輔の胸に顔を埋没させた。

一方、陽輔の方も頭の中が上を下への大騒ぎだった。

勢いで抱きしめた上に、顔のすぐ下に舞の頭が来てしまい、何やら良い匂いが鼻腔を擽る。


(うわあ!どうしよう!勢いで抱きしめちゃった!しかもなんか良い匂いするし!)


ついさっきも、ペンダントを舞の首に付ける際に髪の毛が顔の近くで揺れ、仄かな色気で頭がクラクラしたのだ。

心臓がバクバクする。緊張が見抜かれてないか心配だ。

そして、この後どうするか、全く考えてない。

結果、殆ど反射的に舞の頭を撫で、それが更に舞の頬を緩ませる結果になった。

つまり、二人は硬直し、全く会話も無く、暫らくこの状況を――若干嬉しく思いつつ――過ごす事になる。

数分後、その静寂を破ったのは大人二人(愛子と早苗)だった。


コンコン――


ノックの音に、二人は慌てて離れた。

愛子は、扉の向こうでバタバタとする気配を感じてふふっ、と笑う。


「は、はぁい」


少し動揺気味の舞の返事を聞いてから、愛子が扉を開けた。続いて早苗が入ってくる。

二人とも大皿を持っている。


「二人ともごめんねぇ、クッキー焼くのにちょっと時間掛かっちゃって」


持っていた大皿を並べる。そこには、さっき作った焼き菓子がてんこ盛りに乗せられていた。


「あ、いえ、大丈夫です」

「そう?なら良いけど」

「あれ?そんなに時間かk」


何か言いかけた早苗の腕を愛子が引っ張り、自分の方に向かせる。


「姉さんどったの…っ!?」


不思議に思った早苗だが、愛子の顔を見て戦慄した。


「な に か い っ た か し ら ?」

「い、いや、何でも…」


本能が訴えている。この笑顔は楯突いてはいけない。

そう、クッキーを焼くのにそれなりの時間が掛かったのだ。

自分の気付かない内にクッキーを焼いていたんだ。

休憩している内に焼いていたんだ。自分がぼーっとしていただけなんだ、うんそうだ、きっと。

一方、舞と陽輔はそんな二人のやり取りには気づかず、目の前のクッキーを頬張っていた。


「これ美味いね」

「えへへへ、でしょ♡お母さん得意なんだ♪」


舞が満面の笑みだ。近年、早苗には見せた事が無いレベルの物だ。

それはもう100%の笑顔だ。もう自分には見せてくれないのか。

早苗は肩を落として席に座った。


「舞ちゃんはお菓子とか作れるの?」

「あぁ~…一応は作れるんだけど…まだお母さんほど上手く作れなくて…」


照れた様に頭を掻く舞に、母親が茶々を入れて来た。


「あら、最近は上達してきたじゃない。近頃熱心に練習してたし、誰か作る相手が出来たかと思ってたけどね♡」

「おおおおおお母さん!?」


昼頃、早苗の質問に「意中の人が居るみたい」と答えたのは、その変化を見ていたからでもある。

以前から家事を手伝ってくれる娘だったが、ここ最近、特に料理とお菓子作りを母親に頼むようになってきたのだ。

慌てる舞に構わず、愛子がぐいぐい切り込んでくる。


「陽輔君は舞の手作り食べたくない?」

「は、はぁ…まぁ…食べては、みたい、です、けど…?」

「あらそう♡じゃあバレンタインデーは期待しててね♪」


何故だかお気に入り認定されたらしい。


「あの…お母さん…?」

「ごめんねぇ、舞が初めての彼氏連れてきてくれたから、私もちょっと嬉しくなっちゃって♪」


くすくすと笑う愛子に舞は苦笑するが、見ているだけだった早苗はもう意気消沈であった。

クッキーをもそもそと食べるが、味が分からない。本来美味しい筈の姉のクッキーが、だ。

本当は薄々分かっていたのだ。

プレゼントを渡した時のリアクション(笑顔)の差。

あの時から分かっていたのだ。舞はもう、コイツ(陽輔)のモノになったのだ。

ならば、これからやる事は一つだろう。


(応援…か…)


まさかこんな日がこんなに早く来ようとは。





~午後5時過ぎ~





陽輔は帰り支度を始めた。


「よいしょっと…」


鞄を持ち、扉を開けて廊下に出る。

と、急に腕を引っ張られて壁に押し付けられた。


「うあっ!?」

「叔母さん!?何してんの!!?」


舞がおろおろする中、陽輔は壁を背にして早苗と向かい合っている。

一方の早苗は、壁に手を突いて上から陽輔を睨んでいた。


「おう、陽輔っつったな」

「は、はい…?」


早苗の放つ殺気に圧され、微動だに出来ない。


「舞と付き合うなら一つ条件が有る」

「なっ、何ですか…?」

「舞を泣かせたらな…」


一旦言葉を切り、今日最大限の殺気を叩きつけた。


「泣かせたらぶっ殺す。覚悟しとけよ」

「…は、はい…」


陽輔は、弱々しく頷いた処で漸く解放された。

すぐさま舞が駆け寄る。


「ご、ごめん、大丈夫?」

「あぁ、うん…まぁ、結構怖かったけど…」


陽輔は頭をポリポリ掻いた。


「もう!叔母さん何するのよ!!」

「ぶー!だってよぉ…」


早苗の方を向いて憤慨する舞の背中に、陽輔が言葉を投げかける。


「けどまぁ、舞ちゃんが大切に思われてるのは伝わったよ」

「へっ?」


再び振り返った舞の目に、苦笑しながら頬を掻く陽輔の姿が映った。

そのまま玄関に向かい、靴を履く。


「えっ、あの、良い、の?」

「ん?何が?」


舞に呼び止められ、陽輔が振り返った。


「えっ、だって…あんな脅し方されたら普通…」

「いや別に…」


陽輔は腕を組んで首を傾げ、考える仕草をする。


「舞ちゃんを泣かせるつもりは無いし…」

「そ、そうなんだ…へぇ~…」


俯いていた陽輔は気付かなかったが、呟きを聞いた舞の顔は緩みっぱなしだった。


「あ、ねぇ、陽輔君」


胸が高鳴った舞は衝動的に陽輔を呼んだ。


「ん?何?」

「ちょっと目瞑ってくれる?」

「えっ?いいけど…?」


素直に目を閉じた陽輔に、舞は意を決して近づいた。


ちゅっ――。


唇に柔らかい感触が触れる。

思わず目を開けた陽輔の視界に、ズームアウトしていく舞の顔が映っていた。


「…あっ…ま、舞…ちゃん…?」

「…わ、忘れ物…だから…か、帰り際、の…」

「…うっ…うんっ…」


二人とも顔を真っ赤にしてピタリと静止した。

数秒ほど固まり、思い出したように陽輔が動き出した。


「そ、それじゃあ、また明日ね」

「あっ、う、うん…また、明日…」


陽輔がドアを閉じるまで手を振った後、舞は顔を真っ赤にして二階の部屋に駆け込んで行った。

早苗と愛子の存在にも気づかずに。


「う゛ぅぅぅぅぅぅぅ…舞が…あんな事を…う゛ぅっ…」


早苗が感極まり、袖口で目元を拭きながら男泣きをしている。


「舞…幸せになれよ…う゛ぅっ…ぐすん」

「ねぇ、早苗?感動している所悪いんだけど…」


背後から愛子に声を掛けられる。

ドキリ、と心臓が跳ね上がった。

物凄い無感情さだ。

早苗の額に脂汗が滲み出る。やがてそれは滝の様にダラダラと分泌され、顔から首へと滴り落ちて行った。


「えっ、な、何だい姉さ…!!!」


徐に、そう、本来の意味通りゆっくりと――ギギギ、と効果音が付きそうなぎこちなさで――振り返り…早苗の全身の肌が粟立った。

にっこりと笑みながら、腕を胸の下で組み、仁王立ちで早苗を睨みつける愛子がそこに居た。

一瞬、髪の毛が逆立っているかと錯覚した程だった。


「早苗、ちょっとこっちにいらっしゃい」

「えっ…」

「さ な え ?」


有無を言わさぬ迫力に、早苗は自分の運命を悟る。

この日、早苗は小()時間ほど、みっちりと正座をさせられる羽目になった――。





~数日後の日曜日~




エルダーテイルにログインした早苗は、自身のアバターであるサナエを操り、アキバに有る<放蕩者の記録>のギルドハウスに来ていた。

たまたま遊び(クエスト)に呼ばれていたレオ丸が、先に応接室で朝霧と会話していたようである。

サナエはそこに乱入し、今回の粗筋を二人に話していた。


サナエ「うっ、うっ、て訳で、舞にとうとう恋人が…うううぅぅぅぅぅぅ…」。・゜(つД`゜)゜・。

レオ丸「あの、サナエさん、テキスト部分でご丁寧に顔文字まで付けるんはエエねんけどな…」

サナエ「おう、何だよレオ丸」( ̄Д ̄メ)

レオ丸「いや、彼氏が出来たんはエエ事やし、そこは喜んでもエエねんけどな?」

朝霧「うむ、ちょっと引っ掛かった所が…」

サナエ「ほぇ?」

レオ丸「あのな?そんな壁ドンなんて誰が喜ぶねん、寧ろ恐怖しかあらへんやろ」

朝霧「早苗、それは流石に頂けないぞ。もし舞ちゃんが振られていたら…」

サナエ「ほえ?」

レオ丸「全然気付いてへん…御前さん、ちょっとお灸据えてもろうてエエですやろか」

朝霧「はぁ~…そうですね、私の方から言っておきます…」

サナエ「ほえ?」(鼻声)

朝霧「鼻をほじるな!」

サナエ「何で分かったんですか!?」

レオ丸「…長い付き合いでっしゃろ」(溜息)

朝霧「それから、後で私の家に来い。ちょっと話が有る」

サナエ「ふえ~い」


数時間後、朝香の自宅に行った早苗は、和室に通されてこれまた滾々(こんこん)と正座をさせられた――。

お題:こんな壁ドンは嫌だ

早苗編はこんな感じ


まぁこんなお題誰もしないでしょうけど(←

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