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『星』の意味

「安倍晴明様に復活して頂くために勇太には『器』になってもらった。晴明様の魔力は独特だから同じ性質の魔力の持ち主はなかなかいないのは当然だった。何百年と待つ覚悟はしていた。」

属性判定の時に勇太たちが触れた球体には晴明の魂が封じられていて、勇太の魔力に反応して五芒星がでた、これが『星』の意味だった。

「なぜ、陰陽師の安倍晴明を復活させる必要があるの?」

貴司が聞いた。

金属中毒(メタル ポイゾニング)に対抗できる力をお持ちだったから、俺たちにとって晴明様復活は藁をもすがる思いだ。」

クォーツが続けて話た。

「晴明様が復活されれば、一気にこちらが優勢になって金属中毒(メタル ポイゾニング)を倒すことができる。その間、勇太の体は晴明様のものになって、人間界では勇太の存在を消す。」

「ちょっと待って!中島君の存在を消すって…」

樹理奈が驚いて聞いた。

「勇太に関する記憶や記録、つまり『中島勇太』という人間がいなかったことになる。晴明様が勇太の体に憑依されている間だけだ。戦いがすべて終われば何事もなかったかのように勇太は人間界での生活に戻れるようにするし、周りの人間の記憶も支障のないように作る…」

「勇太は知っているのか?!勇太はイイと言ったのか?!」

海斗はクォーツの話を遮って怒鳴った。

「知るわけないじゃん。」

アメジストがクォーツの話が長くなってきたので退屈そうに言った。

「何の面白味もない、平凡で地味ーなヤツが世界を救うヒーローになれるのよ。むしろ感謝してもらわないと。」

アメジストは笑って言った。

「ふざけるな!」

海斗は怒りで拳をぎゅっと握りしめていた。

「横暴よ!」

「強引すぎる!」

樹理奈と貴司も叫んだ。

「勇太を返せ!」

海斗はクォーツに殴りかかろうとしたが、アメジストが海斗めがけて火の玉を投げた。

「うわっ!」

海斗は突然の攻撃に驚いたが、立ち止まって水の盾を作り防御し、アメジストの攻撃を相殺した。

「だいたい、人間(グラベル)のわずかな時間をちょっと借りるだけじゃない。事が終わればちゃんと体を返すって言ってるのに。国家試験だっけ?就職だっけ?そういう面倒なことも何事もなかったかのようにスルーできるんだから。勇太は幸せよ。」

アメジストがそう言ってまた火の玉を投げようとした。

「扉を開ける本当の目的も安倍晴明の『器』を探すためだったのね。jewelsは副産物みたいなものね。」

あきが言った。

「そういうことだ。」

クォーツがアメジストの前に腕を出して攻撃を制止させた。

「あき、俺たちに協力してくれるな?お前だって金属中毒(メタル ポイゾニング)と戦ったことあるから分かるだろ?仲間がどんどんやられて向こうの力が強くなっている。晴明様がいれば人間界にも平安が訪れる。」

あきはしばらく黙っていた。

「野上…」

海斗はあきを見て、さらに貴司と樹理奈を見た。

「ありがとう。俺1人で勇太を取り戻す。大林も原田も引き返していいからな。」

「そんな…僕は…中島君がいないの分かっててこのまま過ごすのは何か嫌だな…だから…僕も加勢する!」

貴司は海斗の横に立った。

「魔術が使えるのに何にもしないのはもう嫌!私も!」

樹理奈も横に並んだ。

「そういうことよ。クォーツ、アメジスト。私たち4人なら1人は倒せるわ。」

あきはアメジストの方を見た。

「…ガキのくせになめやがって。」

「日頃から修行をしていないからだろ。お前、あきよりランク下だったからな。」

クォーツがアメジストをたしなめた。

「クォーツは無理か?」

海斗があきに聞いた。

「…正直厳しいわ。でも、私も本気出すわ。」

4人は構えた。

「おーい。ここで魔力切れになったらもとの子もないぞ。」

クォーツと海斗たちの間にペリドットが現れた。

「『Jewels同士の争いは禁ずる』って掟があったよな。でも、裏切りは別だっけ?この場合はどっちが裏切り者だ?」

オパールも現れて皮肉っぽく言った。

「早く行け。儀式はとっくに始まってる。」

ターコイズも現れた。

「…何で、あんたたちが邪魔するのよ?!」

アメジストがペリドットたち3人をにらんで言った。



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