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古き友人として

「松下君は不老不死になるのイヤなの?」

あきが聞いた。

「んー、ではないけど。強制なのかなとは思っててさ。みんな年とってないし、俺達はどうなるんだろとはずっと思ってたし。」

「まぁ、みんなそう思ってただろうね。」

「お前の場合は少し違うぞ、ブルーサンドストーン。」

クォーツがあきに言った。

「闇の力には自然の流れを覆す力もある。お前はもう年が止まってる可能性もある。」

「ガーネットに相談するのはどう?ジルコンにも。金属中毒(メタルポイゾニング)にいたから闇にも詳しいはず。ただ、ガーネットはどこにいるか分からないし、ジルコンは自分の空間に籠ってるけど。」

助手が言った。

『俺もガーネットに会いたい…』

勇太はそう思った。

ガーネットはまだ何か隠してるー会うたびにそう思っていたからだ。

あきの元 師匠で、あきがガーネットを慕っているのに肝心な所での助けがほとんどないのにも勇太は引っ掛かっていた。

「あっ、そうだ。野上はしんどくないのか?大学の周りだけでなく広範囲に結界はってさ?」

海斗が少し暗くなった雰囲気を破るためにあきに聞いた。

「えっ?私じゃないよ。大学の周りは大林君だけど…その周りは今朝にははられてたし…誰だろ?」

あきは勇太を見ながら言った。

「さすがに俺じゃない…クォーツ?」

勇太がクォーツを見た。

「俺ではないが1人可能性のある者は知ってる。」

「誰ー?」

あきが聞いた。

「クリソコラ…原田樹理奈は亡き友人の作ったグループのメンバーだから、表立っては見守ってはいなかった。だが、今回の事件でいても立ってもいなくなったんだろう。」

つまり、コスモオーラの友人が樹理奈を守るために結界をはったということだが、勇太たちにはそれが誰なのか検討もつかなかった。

「やっほー!ねぇ!クリ奈!ラブラブじゃん!相手がフリントストーンだけどさ!」

突然、アメジストが勇太たちの前に現れた。

「樹理奈ちゃんは食堂?」

「もう移動していなくなってた。話は終わった…みたいね!あのカタブツがいないってことは。」

カタブツとはホークアイのことだとはみな分かっていた。

「お腹すいたから食堂で何か食べて行こうよ。」

あきが言った。勇太たち3人は食堂に向かうことにした。


その頃、勇太たちの大学の校舎の屋上では男が1人座っていた。

「オパール、差し入れ。それと魔ザクロの実のジュースも。」

制服姿のターコイズが座っているオパールに箱入りの半田屋のお饅頭とタンブラーを渡した。

「サンキュー。」

オパールはお饅頭を頬張った。

「実家の饅頭、旨いわ!」

そう言いながらタンブラーのジュースを飲んだ。

「さすがにちょっときつくなってきてさ。元気が出た!」

オパールは笑った。

「予報ではこの後、雨が降るって。結界の補強は俺がしとくから魔術界に帰ったらどうだ?」

ターコイズが言った。

「そっか…雨が降るか…じゃあ、雨が上がったらまた来るか。」

そう言いながらオパールは立ち上がった。

「コスモオーラのグループの子、バカなことをした。そして樹理奈ちゃんを巻き込もうとするなんて。なぁ、コスモオーラはそんなこと望んじゃいない。」

オパールは空を見上げて呟いた。

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