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スターライトパレード6巻~SUGAR GAME~  作者: 木風


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第3話「イブと報告」③

「メリクリ~~~~!!」

「今年、ビュッフェじゃなくてケンタにしたの、大正解!!」

「ケーキ、ホール丸ごとってマジで夢叶ったんだけど!!」

「ビスケットとか、もう無限に食べられる気しかしない」


終業式のあと、受験生という立場もあって人混みは避け、今年はパジャマだけ買いに行った後、ケーキとケンタッキー、それに大量のお菓子を囲んで、恒例のパジャマパーティが始まった。


こたつを囲むチキンやポテト、クリスマス柄の紙皿に紙コップ、ふわふわの部屋着。

どこを切り取っても『映え』しかない。


「今年もうちら映えてるわ〜」

「マジで今、世界一カゝゎレヽレヽって思ってる」

「もう、期末テストもこの日のために頑張ったみたいなとこあるし」

「それなー。てか、明日も予備校あるんだけど~」


鳴りやまないシャッター音に、止まらないおしゃべりと笑い声。

食べる手よりスマホを構える手の方が多いくらい。


「ちょっとちょっと!こっちの角度のほうが盛れてる!」


そんな声も飛び交う中……


「こんなんで彼氏できる気がしないーーー!」


笑い声に包まれる空気の中、胸の奥がふわっと揺れた。

……本当は、今日ちゃんと話そうと決めていた。


「あ、あのっ!」


いつも仲良くしてくれるみんなには、隠し事はできるだけしたくなかった。

全部を話すことはできないけれど、セナ君にも、前もって『話していい?』と確認してある。

少し声が裏返りながら、話を遮る。


「……実は……彼氏が、できました」


一瞬、空気がピタッと静まる。

次の瞬間、反応は爆発した。


「え!?マジ!?え!?!?」

「全然気づかなかったんだけど!?」

「学校の人!?予備校!?え、今どこにいるの!?」

「今日は彼氏いいの?」


遊里君や真央君に詰められたときよりも、ずっと激しい質問の嵐。

女子4人の視線と声が一斉に降り注ぎ、あわあわしてしまう。


「え、えっと……今日はお仕事で忙しくて会えなくて……

どんな人……って……たぶん、世界一かっこいい?かも」

「かーー!なにそのノロケ!!!」

「いやいやいや、顔面の話!?性格!?どっち!?!?」

「ちょっと待って、見たいんだけど!!!写真!写真〜!!」


セナ君と一緒にで撮った写真もあるけれど、あれは恥ずかしい。

代わりに、ディズニーに行ったときの写真を開いて差し出す。


「……この人、なの」


一斉に注がれる視線。

息を呑む気配。


「……え……これ……?」


自分から言ったのが初めてで、緊張してしまう。

数秒の沈黙の後、ひとりが声を上げた。


「……えっ、これってさ……スタライのセナだよね?」

「えっ!マジ!?ほんとだ!!え、てか、え!?!?」

「なんだ〜〜〜〜、ガチ恋か〜〜〜〜」

「めっちゃビックリした〜〜〜〜〜〜〜〜」


……ガチ恋?


「え……えっ??」


たしかに、セナ君はいつもかっこいい。

この写真だって、光の加減も良くて、雑誌の切り抜きに見えなくもない。

というか、不意打ちに撮った写真も、寝顔だって彫刻みたいで、いつも驚かされる。


「いや〜〜、でもこのビジュはガチ恋不可避ですわ」

「わかる、私もリアルで会ったら100%沼る自信ある」

「え、てかこの1枚だけで落ちる」

「むしろこの写真しかなくていい」


……あれ。

これ、信じてもらえてない……

せっかく勇気を出して話した初めての彼氏報告は、『夢見てる女子』の話として受け止められてしまった。


「ってかさ、今音楽番組出てたりするんじゃない?」

「奏の彼氏、観よう観よう」

「……も~っ」

「え~?観るの止める?」

「止めない。観たい」


笑い声とチキンの香りの中で、少しだけ胸がきゅっと締めつけられた。

……信じてもらえないんだ……でも、確かに私だってたまに、これ夢なんじゃないかな?なんて思うくらいなんだから当然かも。

友達がつけてくれたテレビには、やっぱり世界一格好良い姿が映っていた。

※本作はシリーズ作品です。

1巻から通して読んでいただくことで、登場人物たちの心情や関係性の変化がより伝わる構成になっています。

よろしければ、シリーズ一覧もあわせてご覧ください。

https://ncode.syosetu.com/s5099j/


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よろしくお願いします( *・ㅅ・)*_ _))ペコ

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