第2章|実証データによる可視化
◆ 2-1. 雇用における外見評価の影響
•Hamermesh & Biddle (1994) の経済学的調査では、米国の労働市場において
→ 「容姿が平均以下の者は、平均以上の者よりも年収が9〜15%低い」という統計が得られた。
•Apicella et al. (2007) によるオーストラリアの調査では、
→ 採用担当者が顔写真のみを見て判断した場合、「魅力的」とされた候補者は2.6倍高い採用率を示した。
•日本においても、顔写真付き履歴書が慣例となっており、採用・不採用の理由が外見に基づいている可能性が高い(石井, 2015)。
◆ 2-2. 教育・学校現場におけるルッキズム
•Clifford & Walster (1973):教師が生徒の顔写真を見ると、「魅力的な子ども」に対して知能や社交性が高いと予測する傾向が強かった(“What is beautiful is good”バイアス)。
•Langlois et al. (2000):教育現場では教師だけでなく、同級生間でも外見によって社会的ポジションが自然に階層化されることが示されている。
◆ 2-3. 法廷におけるルッキズム
•Downs & Lyons (1991) の研究:
→ 「魅力的な被告人」は「非魅力的な被告人」よりも、有罪判決の確率が20%低く、また量刑も平均で2年短くなる傾向が確認された(同一犯罪設定)。
◆ 2-4. 医療現場における差別
•Zebrowitz et al. (2002):医師の診察において、「魅力的」とされる患者に対して処方や説明が丁寧になる傾向がある。
•高齢者・障害者・顔に異形がある患者は「症状を過小評価される」リスクが上昇する




