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僕のこと好きになってクエスト 〜初恋は意地でも実らせてみせる〜

作者: 夕山晴
掲載日:2023/12/21

 一本のヒマワリを持って告白した。

 勇気を振り絞ったそれは、あっさり撃沈した。


 照れも戸惑いもせず、にっこりと。

「わ、かわいい。ありがとう」


 無邪気な顔に、「君の方がかわいい」とは言えなかった。




 リエは近所に住む幼馴染の女の子だ。

 ずっと好きだった。

 小さい頃はたくさん遊んで、手を繋いだりもしていたのに。


 最近はどこかよそよそしい。


 以前の関係に、いやそれ以上に、と一念発起。

 花を添えての告白は、見事に玉砕したのだが。


 僕は諦めない。絶対に振り向かせてみせる。


 そもそも何が駄目だったのか。

 可愛い家に招待して手料理も振舞ってくれたのに、急に会えなくなった。


 容姿には自信がある。

 女の人にはよく「かわいい」と言われるし。


(は! かわいい男が嫌なのか? リエもお年頃。かっこいい男がいいのかも)


 僕はかっこいい男になるため頑張った。

 強さを求め、ランニングと筋トレを毎日。

 売られた喧嘩は買ってやる。強くてかっこいい男に僕はなる。



 そして再チャレンジ。

 コスモスの花束とともに愛を囁くが、リエは困り顔だ。

「ごめん、恋愛対象にはならないかな」


 またも玉砕。え、なんで?

 どうしたら恋愛対象になれるだろう。


(は! 僕の背が低いから? リエより大きくなれば、もしかして)


 僕は背を伸ばすため頑張った。

 毎日牛乳を飲む。運動もしてる。

 苦手な魚もリエを想えば食べられる。


 カルシウムのおかげか身長はぐんと伸びた。

 今ではリエを見下ろせる。



 そして再々チャレンジ。

 初めて買ったガーベラのミニブーケとともに「付き合って」と伝えたのだ。


 だがしかし。

「私、他に付き合ってる人がいるの。もっと他の女の子も見てあげたら」

 リエは言いにくそうだった。


 なんだって! リエに男の影が。

 しかも他の女の子を勧められる始末。


 さすがに落ち込んだ。


 もうだめかもな、と周りに目を向けてみると、どうやら僕は結構モテるらしい。

 顔は悪くなく高身長で、良い体つき。そしてできる気遣い。

 しかしリエより惹かれる子はいなかった。



 それからしばらくして、リエが別れたと聞き、思わず家まで押し掛けた。

 泣いてる彼女を放っておけない。


「いい男になっちゃって。私なんかよりもっと若い子の方がいいんじゃない」


 と笑う姿を見て、幼い日が思い浮かぶ。


 ドールハウスにおままごと。年の離れた僕の手を引き、遊んでくれた。

 親は仕事でいつも不在。一人だった僕にとってかけがえのない存在で。




 ──今度はバラを贈ろう。

 まだ僕のチャレンジは終わってない。


リエはもう絆されてます。あと一押し。

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― 新着の感想 ―
[一言] 一途な主人公がいじらしいですね……! リエちゃんのために頑張れるいい男、素敵です(´ω`*) なんだかんだで好意を寄せられるのは嬉しいものですよね。 きゅんきゅんさせて頂きました。 夕山さん…
[一言] この幼馴染の男の行動は普通にストーカーだよな、幼馴染の女の子が警察に通報しないのは幼馴染だからなんかな?。
2023/12/26 21:50 退会済み
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