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序. 月陰が照らす不思議な扉

 其れは、喩えるならば水面の月の様な喫茶店(みせ)


 ランキングサイトにもInstagramにも検索にも載らない、看板も地図も写真も無い。こと飲み食いにかけては口さがないご婦人方の噂話にも殆ど上がらない、都市伝説の様な不思議なカフェ。


 月陰が照らす静謐な夜。僅かな時間だけ何処かの路地裏や誰かの部屋の壁に顕れる扉を、もし偶然にでも見付けられれば幸運の前触れ。店主に気に入られれば尚の事。


『カフェ』と銘打っておきながら、供されるのはハーブをメインに据えたものばかり。大きな出窓に映るのは何処とも知れない場所の夜景。煌々と輝く月明かりが狭くも心地良い店に差し込み、壁に灯るランタンが本棚の古い書物を照らす。カウンターの上には古びたタロットカード。


 或る者は夢現の中に扉を見出し、別の誰かは月に導かれた先で。迎えられるのは一人だけ。営業時間は東の地平が白むまで。お支払いは現金でもクレジットカードでも、最近流行りの電子決済でもありません。



 さて、今宵は誰が扉を開けるのやら。

✩.*˚参考文献✩.*˚

 ・「ハーブティーブレンドレシピ88 カップ一杯の魔法 」(しばたみか、山と渓谷社、2022年2月2日初版)

 ISBN978-4-635-45058-4

 C0061

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