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3 ジェイムズ視点



 5月の暑い日。仲の良いミーシャの家に遊びに来た僕。

 今日は暑いから家の中でゲームでもしようかな、なんてのんきに考えていたのは今から数時間前。



 現在、僕は、そんなこと言ってる場合か!、とでも言うような目で、ふとんを頭から被り、顔だけだしているミーシャに睨まれている。

 ミーシャのお母様が部屋からでて言った後、殻にこもるようにミーシャは布団を被ってしまった。



「ごめんごめん、僕も驚いちゃって、関係ないことを言っちゃったね」



とりあえずミーシャを宥めようと謝った。


 それにしても、ミーシャが王子様の婚約者候補かあ、、、

 まあ、ミーシャの家、つまり、コンクエスト家は、領土も大きい有力貴族だもんね。婚約者候補に上がることは家柄的には何も不思議じゃないか。


 

 ミーシャが婚約者候補になったことについて、頭の中を整理する。

 家に着いたときにはミーシャは大泣き。加えて僕の余計な一言で、もっと事態は進展してしまったから、僕自信、少し混乱していた。



 それにしても、ミーシャのお母様とミーシャは本当にそっくりだ。



 頭の中を整理しながら、先ほどミーシャのお母様が部屋に突撃してきたことを思い出す。

 


 すごい勢いだったな、、、ミーシャがお転婆で、ちょっと思い込みが激しいのは絶対に母親譲りだね。

 顔立ちも母親似だよね、ミーシャは。

 

 僕が謝った後も、まだちょっとプリプリと怒っているミーシャを見る。


 オレンジ色の瞳、小さい鼻、笑うと大きく開く口、くるくると変わる表情も相まって、かわいい小動物のようだ。

 ミーシャはかわいいな、そう思って、まじまじと見すぎてしまったらしい。



「ちょっと何よ、そんなにじっと見て」



また睨まれてしまった。



「あ、ごめんごめん。かわいいなと思って。」



素直にすぐ謝ると、



「な、何を言ってるの!嘘をつくのはやめて!ジェイムズはわたしのことを、おバカなお転婆娘だと思っているくせに!」



頭から被っていた布団を脱ぎ、あわあわと慌てたように言う。



「えっと、お転婆だとは思っているけど、馬鹿なんて思っていないよ!それに、お転婆っていうのも明るくてかわいいって意味で言ったんだけど…うまく伝えられなくってごめんね」

 


 さっきも、良い意味で「お転婆」と言ったつもりだったけど、ミーシャにはマイナスな意味で伝わったようだった。



「そ、そうだったのね、、、で、でも、わたしが婚約者を探すのが大変そうとは思っているんでしょ!?」



「うーん、貴族同士の結婚って、政略結婚が多いよね。しかも大体は申し込みのお手紙をみて、最初は判断するでしょ?きっとミーシャは社交界のマナーとかルールを身につけた、素敵な女の人になると思うよ。だけど、ミーシャの明るくて元気っていうところも、受け入れてくれる人を書類で見極めることは簡単じゃないな、って思ったんだ。」


きっとミーシャのお母様もそう思っていると思って、というと、ミーシャは動きをとめて何かを考えるように黙り込んだ。



「ミーシャ?」



黙り込んだままのミーシャに声をかけると、



「じゃあわたし、勘違いしたせいで婚約者候補が決定してしまったってこと!?」



勢いよく僕の両肩を掴み、またまた泣きそうな顔で言った。




………………………………そういうことになるね。






短編を一つ書きましたのでそちらも見ていただけると嬉しいです。

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