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ダブり集

誰か助けて

作者: 神村 律子

 私は長い眠りから目覚めたような気持ちだった。


 ここは? 


 私は見知らぬ廃屋にいた。


 どこ? どうして私はこんなところにいるの?


 誰かーッ! 助けてーッ!


 大声で叫んだ。でも返事はない。


 仕方なく広い屋敷の中を歩いてみる。薄暗い家だ。


 人気は全くない。いや、生き物がいる気配すらない。


 二階への階段を上がる。今にも腐って崩れそうだったが無事上がり終えた。


 部屋の一つに入り、バルコニーに出た。テーブルが1つと椅子が2脚ある。


 どちらも埃をかぶっており、長く使われていないようだ。


 外は西日が射していた。やはり誰もいない。


 廃屋は小高い丘の上にあったため、住宅地が一望できる。


 私はあらん限りの声を振り絞って叫んだ。


 誰かーーーーッッッッ!!!


 いませんかーーーッッッ!!!???


 しかし返事はない。誰も来ない。


 私は疲れてその場にしゃがみ込んだ。



 どれほどの時が経ったのだろう。


 私は人の話し声で目を覚ました。


 階段を昇る足音が聞こえる。


 良かった! 誰か来てくれた!


 私は立ち上がってバルコニーからドアへと走った。


 その瞬間ドアが開け放たれ、一人の美しい少女と三人の男性が入って来た。


 私は歓喜の声を上げそうになったが、鋭い視線の少女の言葉に凍りついた。


「私には貴女が見えるわ。これ以上不気味な声で近隣の人達を怖がらせるなら、私は貴女を除霊するわよ」

 

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― 新着の感想 ―
[一言] これは上手いですね♪ オチも効いてるしそれまでも持って行き方も見事です。 ちゃんとホラーとしての恐怖感もあるし。 参考になりました。 いつかパクらせていただきますw 素敵な時間をありがとう…
2010/11/24 22:25 退会済み
管理
[一言] どんでん返しですね まさか この女の人が すでに霊だったとは・・ アイデアがすごいです!!
[一言] ひどい!w。彼女は自分の立場すら分からず、助けを求めているのだから、せめて穏和に、除霊ではなく、浄霊にしてあげてくださいよ! 美しいゴーストバスターなお姉さん!!ww。
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