そんな日はいきなりで
「貴方の思いだけを私は飲みます。あなたがそう望むのであれば、私は貴方の、、」
それだけ言って、その瞬間世界は輝いていて、何も自覚できないくらいに。怒っていたのだろうか、それとも泣いていたのだろうか、笑っていたのだろうか、それすらわからなくなっている。ただ、それはすごく重要なことで、決して忘れてはいけないと感じた。
「僕がいつか君を…」
「いきたい」 「いきたい」 「いきたい」 泣いて崩れ落ちた。
なぜそんなことを言っているのかも自分では自覚できていなく、どう表せばいいのかもわからず、僕はそう叫んだ。
「‐‐‐‐‐‐」
目覚ましの嫌な音にかられ僕はそっとベッドから体を起こす。すぐさまスマホで時間を確認する。そこに表示された時間は、「9時、、、」を回っていた。
「やばっ」
いつも通りの言葉を叫びながら僕は、学校へ行く支度をする。支度と言っても顔を洗い、制服に着替え、カバンを背負って家を出るだけである。それは本当にいつも通りでまるで時間がループしてるみたいな、そんな感覚にさいなまれるけれど、時間をループしているなんてそんなことはなく、「まぁいつも通りか」なんてくちずさみながら僕は通学路を歩いた。
「キーンコーンカーンコーン」
誰でも日本人ならば、一度は聞いたことがあるだろう音にちょっと憂鬱になりながら一時限目の授業を始める。
「思い出すのです!あなたの、あなたの、役目を思い出してください!」
「そこー寝るなー」
「ガタッ ってぇー」
僕は、いま寝ていたのか、冷静になってあたりを見回すと先生がこちらを見ている。
「寝てないです。」
すごく挙動不審に動揺しながら答える僕を、先生はため息をつきながら授業を再開する。
「キーコーンカーンコーン」
一時限目の授業が終わった。
「疲れたー」
「おい、天井昨日何時に寝たんだよ」
そう笑いながら僕の席に近づいてくるこいつは、田中拓だ。
「いやー昨日新作のゲームやりすぎたわ」
そんな返答をしているのが僕、天井連だ。
特徴と言えば、特に普通の男子より少し顔がいいくらいで、特にモテたこともない普通の男子高校生だ。
学校では、、、
今日の授業が終わり、家に向かう。
「ただいまーって誰もいないか」
僕は一人暮らしなので、帰っても誰もいないのが普通なので、特になにも 思わず扉を開け、靴を脱ぎ自分がいつも活動している部屋に向かおうとした瞬間。
「おかえりー」
「え⁉」
そんな声?音が聞こえた。とりあえず冷静になりどんな可能性があるのかを模索した。
「誰だ、誰もいないはず。ドッキリかこれはドッキリなのか、」
でも生憎そんなドッキリをするような友達を僕は持っていない。
「泥棒?でも泥棒ならば、おかえりなんて挨拶はしないはずだ。」
泥棒だったら家に隠れて後で出ていくだろう。自分から家の主に会いに行くなんてそんな奴はいない。ならば、なんだ、と頭を抱えついに何も思いつかなくなり、勇気を出してその声が聞こえた、奥の部屋に行こうとした。
すると、もう一度
「おかえりなさいって」
これは、女の、子?の声だ、でも決して聞いたことのある声ではないのは確かだ。一体誰だと思い声が聞こえた部屋の扉を開ける。
「ガチャッ」
「??????」
僕は驚きを隠せず何も言葉が出てこなかった。現実にこんなことがあるのだろうかと、そんな非現実的な光景に動揺を隠せなかった。
そこに広がっていた光景は、、、、
「だからさっきからずっとおかえりって言ってるじゃん。なんで何も言わないの。」
そこにはかわいらしい女の子が立っていた。見た目は小学生くらいだろうか。日本では見ないような青い目に銀髪のきれいな髪。服装も日本では絶対に見ないような、何か布?では間違いないようだが、それはきれいに光っている。なんと言っていいだろうか。布が光っている?いや薄くて柔らかいモニターが、服の形になっているような。そんなどこか近未来的な服装だった。
「やぁ久しぶりだね」
そう彼女は言ってくるが、全く身に覚えもないし会ったことすらない。そう困惑して固まっている僕に、彼女は不思議そうに見つめて、
「何か言ったらどうだい?久しぶりに会った盟友に対して、なにもいう事がないってんじゃないだろうね」
そう彼女が僕に言うが、全く覚えがない。
「あのー誰かと勘違いをしてらっしゃるのでは?」
僕は彼女を見たこともないので、一旦それが自分かどうかの確認をしてもらう。たぶん僕ではないだろう、彼女が勝手に勘違いしているだけだ。そう頭の中で僕は、決めつけ、そんな質問を彼女にしてみると、
「何を寝ぼけたことを言ってる。お前は、天井連だろう?」
「そう、だけど」
僕は、とんちんかんな姿をしている彼女を見てさらに困惑する。そして、彼女からの返答が来る前に、
「どうして、僕の名前を?」
そう尋ねてみる。名前を知っているということは、僕で間違いはないのだろう。だけど、僕は、彼女を知らない。それはすごくおかしいじゃないか。
「はぁ?本当に何も覚えていないのか。」
「覚えていないって何を?」
彼女はすこしだまり何かを考えているようだ。
「そうだなーお前が以前言っていた。なんだっけなぁーえーとあの香だ!」
そこにいた少女はそう言って何かうれしそうな顔をしている。
「誰だよそれ」
僕は次々と知らない名前が出ていることに困惑しつつその名前の人は誰なのかと聞く。
「なんでこれでも思い出せない。」
彼女はすこし怒ったような声で僕にそういう
「あれだけ、、天井香のことだよ。」
「はぁだからそれが誰だか、、、、」
なぜか聞いたことのない名前に懐かしさを覚えそっと目元が熱く赤くなる。自分の鼻から口元にかけてそっと水の雫が伝う。体がそれを自覚するのよりずっと早く、僕はその名前に反応したのだ。正確には体がその名前に反応していた。そしてそれが涙だと自覚するころには僕はもう完全に泣いていた。
「そんななにかが起こる世界で!」を読んでくれて、ありがとうございます。これからの天井や急に現れた少女と始まる。いやもう終わってしまった物語をもう一度、そんな物語になっております。何か毎日がくだらないやつまらないと感じている人にこの小説がアクセントになってくれたら、そんな風に思います。この小説は連載ですので、良ければ次回も読んで頂けると幸いです。