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王道異世界攻略生活  作者: ピペット
12/14

デートと住処と渡りに船


デート当日。


ララさんに

「今日は黙って私に付いてきて」

と言われた。


きゅっと唇を結んでこちらを見上げている。

かわいい。


ん?

あれ?デートは?



――


―――


「今日はリョウ君の新しい住居を探しましょう!」

ということらしい。

冒険者に住宅を斡旋するのも仕事の内なんだとか。


え?デートは?


「この街に住んでくれるんでしょ?」

とこちらを窺うララさん。

ヒールを履いてないのか、いつもより背が低い。


そう言えばそんなことも言ったな、俺。


歩きながらアレコレと質問を投げかけられる。

「自炊派?」「ペットを飼う予定は?」「虫平気?」


ララネーターだな。

いくつか候補から、俺に合う物件を選んでくれるらしい。

お手製の資料をぺらぺらとめくっている。


ふむ。

住居か。


いきなりのことで面食らってしまったが、

実は、近いうちに拠点を構えるつもりではあった。


平和と秩序が保たれているこの街だ。

駆け出しの俺にとって最良であることは間違いない。

宿屋にずっと…というのもなんだかね。


何ともタイミングのいい話である。

しかも相手は頼れるお姉さん。まさに渡りに船だ。


ちょっとご都合主義にも感じるが、まあいい。

この幸運をありがたく拝領しよう。


「一軒目はこちらです」

じゃーんと右の掌で住戸を示す。


ギルドと城門のちょうど真ん中くらいにある一軒家。

2階建て住宅だ。


外壁は薄いクリーム色で、屋根は赤茶色。

レンガでできた煙突があり、2階には大きな出窓がある。


シンプルではあるものの、周りと比べて何ら遜色もない。

入口の横には小さな庭があり、ちょっとしたガーデニングが可能なんだとか。


え、ここでいいじゃん。超おしゃれ。

ちなみにオーラは見えなかった。


「ごく一般的な戸建て住宅となります。

 トイレ、お風呂、キッチンはもちろんついてるし、

 ベッドやテーブルなんかも付いてるよ」


そういいながら中へ案内された。


内装も洒落ている。

掃除が行き届いているし、何より広い。


あとは秘密基地感だな。


「地下室って自分で作っていいですか?」


「ふふふふ、作れるんだったら作ってもいい…よ…

 え、あれ?冗談だよね?」


「ここに決めます」

俺の秘密基地が決まった。


そこからはトントン拍子にことが進む。

家賃は月々50,000ゴル。お手ごろだ。

地下はバレない程度ならとお許しが出た。


契約書にサインを済ませ、2か月分を前払い。

なんと敷金礼金仲介手数料0ゴル

これも冒険者ならではなんだとか。


この瞬間から、ここは俺の住居として認められるらしい。

あとで宿屋の荷物持ってこなきゃ。



――


―――


「あーあ、せっかくもっと用意してきたのに」

テラス席の机に肘を置き愚痴るララさん。ごめんね。

1軒目で決まっちゃったからね。


せっかくの休みだし、天気も良い。さらにまだ午前。

ランチでも食べようということで、ララさんおすすめのカフェにやってきた。


誘ったのは俺だ。お礼も兼ねてね。


今後も冒険者として頑張ること。

ランクも積極的に上げていきたいこと。

仲間を集めようと思っていること。

などを話す。


いつもは話してもらってばかりなので、

たまには俺の話もしようとここ数日考えていた話題だ。


――


「冒険者ランクを上げるにはどうすればいいんですか?」


サンドイッチを食べ終え、紙ナプキンをきれいに畳んでいるララさんに聞いてみる。

世間話でもあり、気になるところでもある。


依頼を達成する以外に何か方法はあるのだろうか。


「昨日も話した通り、ギルド所属の冒険者は治安の維持が責務だからね。

 何かしらの功績が認められたら、依頼じゃなくてもランクは上がるよ」


とにかく住民の生活を守れということだ。

俺のLv.2ランクアップも、依頼達成の報酬というよりも、

そっちの意味合いのほうが強かったらしい。


「危険な魔物を退治したり、戦争で活躍したり、

 凶悪な犯罪者を捕まえたり、ダンジョンを攻略したり。

 あ、あと多額の寄付によってランクを上げる貴族もいるとか」


結構あるな。

凶悪犯や危険な魔物か。


この街では難しいな。

ワーベア級のモンスターもここ数年お目にかかれなかったという平和な街だ。


そうなると金策も考えなきゃな。

前みたいにまとまったお金がドカッと入ってくるということは考えないほうが良さそうだ。


安全に確実にお金を稼ぐ方法…。


「お金?やっぱり冒険者なら報酬金が一番の収入になるよ。

 依頼にもいろいろあるから、毎日掲示板を見に来てもらえると嬉しいな。

 あとは、大会の賞金だったり、ダンジョンにあるアイテムを売って資金にしたり」


ん?ダンジョン?


ランクも上がって、金策もできる?

まさに一石二鳥、一挙両得、一攫千金なのでは?


「ララさん、ダンジョンって…」


「だめだめ、この近くにダンジョンなんて出来っこな…」


「おい、この辺りにダンジョンが生成されたってよ」

通りかかったカイジが教えてくれた。


ご都合主義であり、渡りに船だ。


ブックマークありがとうございます!

祝5人目(うち一人は私のサブ垢)

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