うちの子を保育所に入れるわけ
愚痴と考察と愚痴と願望
待機児童解消とか無償化がどうのこうのといわれる昨今だが何かもやもやぁっとするS氏である。
まあ待機児童は解消していただきたいよ?無償化もされたら嬉しいよ?ただね、行かせたい理由ちゃんと理解してるのかなぁって思うのです
まず、待機児童ってなに?って話だがいろいろ省略していうと認可保育所にはいれなかった児童のことである。
認可保育所って何?
平たく言えば公立である。無認可は私立。
何が違うの?
安心感と金。
認可は助成金を出すために行政が定めた規定をクリアしているので児童への接し方や対応がきちんとしている、はず。ときどきこのチェックをごまかして大事故を起こすところもあるので絶対とはいえない。でもチェック入ってるよ、クリアしてるよって言うのは子育てに悩む親にとってかなりの安心材料である。
もちろん、無認可だって認可に負けないところはいっぱいある。場所によっては認可より手厚いところだってある。
だが認可お無認可の分厚い壁、お金の問題は消せないのだ。
たとえば、認可は両親の給与所得によって金額が変わる。親の給与が低賃金であれば低額なのだ。対し無認可は一律だ。これにより給与によっては認可は無認可の半額になる。0歳児は5~6万近く、3歳児でも3~4万が月の保育料だと言えばその違いの大きさが分かるだろう。
ぶっちゃけ子供を保育所に預けて母親が働きに出ても、何か資格を持った月額高収入の正社員でもなければ給与が保育料に全額消える。
子供が感染症にかかって登園拒否になれば自動的に大抵一週間は欠勤のため下手したら行かないときより赤字である。しかもそういう感染症は予防接種などなく、治療薬もなく(症状を抑える薬はあるが原因を取り除くことはできない。発熱して治すのが基本なのだ)、何度だってかかる。毎年かかる。有給なんて感染症が二回もあれば全部吹っ飛ぶ。
給与は欠勤した分無くなるのに保育料は月額なのだ。誰だって少しでも安い保育料でありたいじゃないか。
そしてここで問題になるのが保育所に入れたい親の理由である。
一、両親とも働いており、他に子供を見ることのできる親族も近くにおらず、もうじき育休が切れる
この場合、給与がそれなりにあると無認可で妥協もできる。が!、なんと、この条件、認可保育所の審査に通りやすい。給与がよほど高収入でない限り通りやすい。子供の面倒をみれる人間がいなくなると言うせっぱ詰まった状態とみなさるためである。
二、出産に伴い母親が退職、夫の収入だけでは節約しても生活が赤字なので仕事に復帰したい
三、出産に伴い母親が退職、生活にはさほど困っていないが女性活躍の時代なので仕事したい
二と三が待機児童になりやすい家庭である。
二はわかりやすいと思う。収入がすでに赤字なのに高額な無認可保育所には入れられない。
三も待機児童になりやすい。働く理由が母親が働きたいからであり収入にはさほど困っていない。切羽詰まっていないので高いお金出して保育所に入れなくても認可保育所に入れられたら働くわとなるためである。
そしてなぜか二は生活にはせっぱ詰まっているのに認可には入りにくいというひどい状況が発生する。退職しており現在子供の面倒を母親がみれているので子供の面倒を見る大人がいないという状況ではないと見なされるからだ(もちろんこれは極端な話で生活に困っているので働く必要があって~などは考慮される)。
そして魔の鼬ごっこが発生する。仕事が先か、保育所が先か。
そう、仕事探しでも『○○から働いて貰うことになるけど、保育所は決まっていますか?』の質問があるのだ。決まってないと『え、それはちょっと困るなぁ』となる。そして保育所でも『仕事決まってます?求職中?ちょっと受かる可能性落ちますけど了承してくださいね?』となる。働きたいというより働かなきゃ暮らしていけない母親のストレスは限界を突破する。
『三?勝手にやってくれ。でも二の邪魔すんじゃねぇぞごる”あ”ぁ”ぁ”?!』
となるわけだ。
そして、四、親が働きたい、働かなくちゃいけないではなく(もちろん働く必要性もあるがさほど重要と見なしていない)、子供を保育所に入れたい、保育所に入れることこそ目的の親もいる。S氏宅である。三と似ているがこちらは別の意味で余裕がない。なさすぎて認可だろうが無認可だろうが幼稚園だろうが手段は選ばない親である。
S氏の理由は簡単。後に専門施設に見て貰った結果先天性なものもあったが、外的な刺激が少なくて子供の発達遅れが顕著に見られたからである。
S氏の家は完全な核家族である。実家は他県で親戚は周りにいない。母親が内向的性格で引っ越し後に気心の知れる友人を作る前に出産したため鬱にはならなかったが家にこもりがちに。子供のためと言って子供の遊び場で出かけて見るもその性格が災いし母親たちの和には入れず、赤ん坊も普段一人遊びのため他赤ん坊には近づかずむしろおもちゃをとられると威嚇する始末。父親も家庭を支えるため仕事が忙しく帰ってきてから子供に話しかけるも圧倒的に時間は足らず。
結果、子供は言葉や情緒面で発育が大幅に遅れた。とS氏たちは判断している。
S氏たちは思った、保育士のような発育を上手に促す知識もない、刺激が少ない核家族のうちだけではどうにもならないと。
『とりあえず、大人への人見知りはないのだから無認可でもいいから保育所に入れる。保育料?仕事の給料?通える程度に稼ぐ、それから考える!by母親』
『どうやら親は自分とくらべて大きすぎて、参考にならないと判断しているようだ。全く別の生き物だと思っているみたいにみえる』
なら、必要なのは親以外から、特に複数人の子供からの刺激だ。
『愛情はたっぷりあるつもりだ。でも、これ以上どうせっすればこの子の言葉を引き出せるか分からない』
独学の育児に限界を感じていた。保育士という知識人のアドバイスがほしかった。
そんなS氏は思う。子供を保育所に入れて自分が働きたいのではなく、S氏のように自分で、保育所に入れずに育てたくても、子供の発育発達を促すために保育所や幼稚園にいれる親も多いのではないだろうか。遊戯施設に保育士の方が数人指導員として在中し、そこに行けば保育所や幼稚園のカリキュラムの様な指導ややり方を習い事のように教えて貰えるのならば、親は子供の面倒を自分で見ながら保育所に通っているのと同じように子供の発育を促せるのにと。
S氏が内向的すぎて気づいていないだけなのか本当にないのかわからないけど。あっても少ないのは事実だとおもうの。