目次 次へ 1/9 花と雫 雲が流れ 時が流れ 川が流れては あなたを連れてゆく 寂しげに咲く花は 儚く美しい そして尊い 一輪の花を摘んでは 花瓶に挿し 別れを惜しみ涙を流す 涙を拭ってくれたあなたは 雲にさらわれ 風にさらわれ どこか遠くへ旅に出た そんなあなたの門出 なのに私は 素直になれなかった 変わらずにボロボロと涙を 零すばかり 優しいあなたの温もりに包まれたい もっとあなたに触れていたかった 一輪の花に思いを馳せては 想いの雫を花に与えた あなたのような優しく暖かな 花になるようにと