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マキナの悩み

 少し前のことになるのですが、メロウ族のロコが


「例えば? そうだね……マキナちゃんだっけ、君がもしこのリョウタ君の事を好きだったら、例えば告白しちゃったら? どうなると思う?」


 なんてピンポイントで私の心理を付いてきた時には正直ビックリしたんですよ!!


 あれ?! そういう空気が漏れ出ていた?!


 まさか……みんなにバレてはいないだろう……と、思いたい。


 でももし、その話が本当だとすると、やはり使い道は言われた通りの事に使うしかない。


 こんなところで、不意打ちをくらうとは思わなかったけど、それでももしかしたらの期待を、ここでハッキリさせられる。


 もしも、リョウタさんと契約を結び直したり……その、ストレートにこの気持ちを伝えてしまったとしたら?


 契約もそうだけど、……考えがまとまらない!!


 少しパニックになりながらも、この依頼は必ず成功させねばと、心に誓ったものです。


 さて、その後シックザールの持ち込んだお酒がメロウ族に広まって……祭りにまで発展してしまったあの後。


 最後に報酬を受け取り、そして皆が皆、距離を取って何かしらの未来を見たのだと思ってました。


 結局は先輩もリョウタさんも使わなかったみたいですけど。


 ……あの2人は主人公とヒロインの補正がかかっていてどうにも鈍感過ぎるんですよ……まったく。


 どうしてこう、鈍感なんですかね!!


 ただ、私の見た未来では……実は悪くない。


 マキナ

「リョウタさん、もしも、私が好きって言ったら……どうします?」


 リョウタ

「へ? 俺を? なんで?」


 マキナ

「……なんでって事はないでしょう?! 少し真剣に考えてみてくださいよ」


 リョウタ

「あ、あれか、ロコが言ってたもんね、告白したらどうとかって」


 ちょっとドキリとする……が。


 リョウタ

「まあ、だからって本当にそれ聞かなくても良いんじゃないの?」


 マキナ

「そうじゃなくて! 本当に好きって言われたらを考えてくださいよ!」


 リョウタ

「そりゃあ嬉しいよ」


 マキナ

「……へ?」


 リョウタ

「うん、嬉しいモンだね……」


 マキナ

「あ、あの、子供の頃の好きとかのお風呂が好きとかお肉が好きとか、そういうのじゃなくて……恋愛の対象としてって事ですよ?!!」


 ……あまりに主人公補正が強すぎて、鈍感過ぎるのだろう!! と、……ついつい逆ギレみたいになってしまった。


 でも、もう後には引けないほど言ってしまってる。


 リョウタ

「それはその……どうして俺だったんだ……?」


 マキナ

「その……色々あったじゃないですか……色々ですよ」


 リョウタさんは……かなり迷っている様子。 これは……脈アリと見ていいのかな……?


 リョウタ

「なんだろう、お酒とかまだ残ってないかな?」


 マキナ

「リョウタさん、酔ってるんですか?!」


 ……この期に及んで!! お酒で酔っ払っているからとか、なんとか言われても、それは主人公補正もさすがに効きませんからね?!


 リョウタ

「まだ、なんか呑み足りないかなって……」


 マキナ

「なんで!! あの会話からお酒になるんですか!!」


 リョウタ

「呑みたいんだよ」


 マキナ

「どうして……お酒が呑みたくなるんですか……」


 でも、この質問には答えずにニコリとする。

 

 リョウタ

「嬉しい時に呑む酒ってのはさ……ホントに美味しいんだよ」


 マキナ

「私は……答えが聞きたいのに……」


 リョウタ

「まあ、ほとんど答えたようなモンだけど……じゃあ、1日待ってくれる?」


 マキナ

「え? 1日……ですか」


 ……この後、祭りの4日目に突入するところで貝殻の効果は切れた。


 見えた未来がこれなら……手応え充分という事なの……ですかね。



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