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第9話 その5

 ピエトロ

「2階にみんなで居る部屋があるんだ……そこなら朝まで安全だよ」


 こいつの言う事はアテにならない。 しかしこの屋敷の探索をしなくてはどうにも落ち着かないのも事実だ。


 リョウタ

「……行ってみるか」


 玄関から入ってすぐ見える中央の大きな階段。 両脇に枝分かれしている。 ピエトロの案内で右奥の部屋へとやって来た。


 リョウタ

「ここにお前達の兄弟が居るのか?」


 ピエトロ

「うん、誰にも見つからない、秘密の場所なんだ」


 エリシェ

「……マキナ……心配だわ……」


 冒険者は基本的にサマナーのMPが尽きない限りは不死。 だが……呪いだとかそういった類のものは有効だ。


 バインドというスキルが有効な事からこれは推測出来る。


 部屋の中には人形がずらりと並んでいて、これは人形が好きなエリシェと言えど……。


 エリシェ

「普段はこういう部屋は楽しいのでしょうけど……」


 さすがに不安なようだ。


 リョウタ

「ここに兄妹が居るって言わなかったか?」


 ピエトロ

「うん、ここに居るよ」


 ……見渡す限りでは人形しか居ない。 


 棚の上の方までビッシリと人形だらけだ。


 リョウタ

「……どこに居るって?」


 ピエトロ

「ほら、そこだよ」


 と言って指を指す方向には……。


 やっぱり人形しか居ない。


 リョウタ

「おい、ふざけるのも大概にしろよ?」


 ピエトロ

「え? なんでさ……」


 エリシェ

「リョウタさん落ち着いて! やっぱりこれは本当の……でも、子供だからって……」


 エリシェ? なんだか様子がおかしい。


 リョウタ

「ピエトロ、お前の兄妹ってのはどれ・・だ?


 ピエトロは臆面もなく2つ並んだ人形へと歩み寄り、


 ピエトロ

「ほら、ここに居るよ!」


 と、人形を差し出して見せた。


 リョウタ

「ふざっけんなよ!! お前らの冗談には付き合いきれねぇ!!」


 エリシェ

「ああ!! ダメですよ!! 子供に手を上げちゃ!!」


 リョウタ

「こんな状況で、どうしろってんだよ?!」


 エリシェ

「大丈夫です、みんな大丈夫ですよ、リョウタさんなら……とにかく子供には手をあげたりしないでくださいね?」


 リョウタ

「俺は……万能じゃないんだよ?」


 エリシェ

「リョウタさん……、この屋敷の謎を解いて貰えますか?」


 リョウタ

「え? いや、もうお手上げだって……それより、エリシェ? 何か知ってるの?」


 エリシェ

「私は……その、他の部屋も見てから考えてみてはどうかと……」


 リョウタ

「……どうなってるの? なんだかおかしくない?」


 部屋を出ようとしたところに、棚から人形がコロンと転がり落ちてきた。


 ……シックザールとマキナさんによく似た人形が。


 リョウタ

「なんなんだ……これは……なんだか、謎解きとかそういう次元じゃなくない? これはシャレで済まされるレベルじゃないよ」


 急いでこの部屋を出る。


 エリシェ

「待ってください、本当……」


 ……本当? なに? 


 リョウタ

「エリシェも知ってる事があるのなら、もう教えてくれ!」


 振り返るが……フッと明かりが消える。


 リョウタ

「おい、こら! ピエトロ!! てかエリシェも返事くらい……」


 ピエトロ

「ご、ごめん、急に明かりが消えちゃって……」


(リョウタさん!!)


 エリシェの声が聞こえたような気がしたが……灯りをつけた時にはもうエリシェの姿は無かった……。





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