第4話 その3
突然の出来事だった。 吊り橋を渡る事になり中間地点を過ぎた頃にゾロゾロと人影が現れる。 山賊という事になるのか。
シックザール
「……囲まれてるぞ、マズイ」
リョウタ
(前方に向かって集中攻撃しながら突破しよう)
距離としては短い。 約20m程だろうか? 橋の長さは約50m、前方の方がやや近い。 一気に駆け抜ければ抜けられる。
リョウタ
(3、2、1、GOだ!)
前後に現れる山賊の数は、目視で見る限りでは前方9人、後方12人。
そして走り始めたと同時に後方も注意。 !! あれはボウガン?! エリシェの姿の後ろに見えるボウガンを構えた男。
ドス!
エリシェに命中する。
リョウタ
「エリシェ! 走って!!」
しかし、足場が悪い。 更に浮遊感が襲う。
山賊
「こっちが話す前に動くからだ、ボケが!」
橋の片方を切り落とされてしまった。 ……下は急流になっている。 落ちたら危ない。
バッシャーン!! と、急流がエリシェを飲み込んでしまう。
リョウタ
「エリシェ!!」
シックザール
「今はとりあえず上がれ! 上から目で探した方が早い!」
俺はなんとか橋に掴まっていて、シックザールとマキナは上に居る。 あれ? どうしてこうなった……。
放心してる場合じゃないのは確かだが、イマイチ状況を飲み込めない。 それが奇襲というものだ。
なんとか這い上がる。 なんとか上がれたが……エリシェ!!
シックザール
「こいつら、ただの山賊じゃねぇ!!」
カード戦士を含めた構成。 冒険者が山賊をしてるって事か?!
山賊
「仲間になれば助けてやれるんだがな」
シックザール
「リョウタ、お前はエリシェを追え!!」
……シックザールに任せるしかないが、どう考えても分が悪い。
しかし、エリシェを追う以外に選択肢はない。
迷ってられない!!!
カード戦士アルティシア、ローガンを用意する。 シルフの加護でいっきにエリシェに追いつくしかない!!
……しかし、カード戦士達は召喚されて来ない。 え? エリシェ?
山賊
「待てよ、サマナーなんぞいくらでも捕まえればいいだろう?」
リョウタ
「つかまえる……?」
何言ってんだこいつら……。
山賊
「ボスのボウガンは毒効果付きだ! まだわからねぇのか?」
一般人の体力、HPは300くらいだろうか? だとして……ボウガンでダメージが60くらい? どの道、毒矢って事は……
山賊
「落ちた奴は無理だ、あきらめて俺達の仲間になる方を選べ」
リョウタ
「うるさい!」
ブンと剣を振るが空振り。
山賊
「逆らえば、同じように死ぬだけだ」
リョウタ
「黙れ!」
俺の方へ1人来たという事は、残りのカード戦士も2人こちらに来ている。 説得の為か攻撃は仕掛けてこない。
隙をついてマキナは逃げ出すがそれを追う残りの2人。
シックザール
「待て! 仲間になるとどうなるんだ?」
シックザールは言葉ではそう言っているが、目でこちらに向かって合図を送る。 これは任せて追えって事だよな!!
リョウタ
「くそ、どけよ!」
山賊
「ならいい、死ね」
後ろからタックルをくらう。 ダメージもあるがそれ以上に吹き飛ばされた先がヤバイ。
バッシャーン!!
……どの道3対1で相手をしながら、エリシェを見つけて介抱するなんて事は無理だ。 自ら谷間に落ちてそこに勝機をかけるしかない!!
シックザール
「とりあえず、詳しく話をきかせろや」
溺れないように装備を外す、が、予想以上に息が続かない。 水をガブガブと飲み、次に呼吸……、だが水面はまだ遠い。 これは……。
……。
…………。




