第3話 その6
俺とマキナさんはお城に、お目通りに来ていた。 もちろんアポなしなので断られる。 それでも城内の女王様にはどうしても会いたいのだと、執拗に迫っていた。
リョウタ
「力ずくでも構わないから、とりあえず入りたいくらいなところなんですよ?」
これはもう脅しだ。 とりあえず、話を長引かせて時間をかけて説得する。 名目はあるのだが、何しろ兵士というのはどうにも、どの世界でも同じなのだろう。 融通が効かない。
マキナ
「だ、ダメですよ! そんなケンカ越しじゃあ!」
リョウタ
「いや、だけどね、マキナさんの為にやってる事なんだからね?」
兵士
「とにかくダメなものはだめだ。 ギルドの報告書を持って、また後日来るといいだろう」
リョウタ
「とにかく、聞くだけ聞いてみてくれませんかね?」
兵士
「それなら、私が聞いてあげるから、それで話して良い内容であれば、報告するので」
リョウタ
「報告? 誰にですか?」
兵士
「大臣殿にですよ、直接女王様になど、話せるわけがないでしょう」
マキナ
「壊れてから来てもらっても遅いから来てるんですよ!」
兵士
「必死なのは分かったから……」
「待つでごわーっす!」
……え? ゴワス? キタ?
リョウタ
「あれ、えっと……ごわ……ベルモンドさんでしたね」
ベルモンド
「ギルドからの報告書を持ってきたでゴワス!」
兵士
「ベルモンド殿、知り合いなのですか?」
リョウタ
「ええ、まあ」
……宮廷努めの経験のある人を当たるって言ってたけど……人選は任せちゃったからなぁ……エリシェの援護を無駄にする訳にはいかない。
ベルモンド
「では、大臣殿に書類を渡しに行くので通して貰うでゴワス」
兵士
「はぁ、ベルモンド殿と知り合いなのなら……」
ベルモンド
「心配されずとも、女王様と宮廷で働く者全てにとって、利益のある話ゆえ、兵士殿も一緒に来ても良いでごわすよ?」
兵士
「いえ、私共はここの警護がありますので」
……結構あっさり通れたな……。
リョウタ
「ったく、兵士あんなに要らない、街の治安に回せばいいのに」
マキナ
(シ! 聞こえますよ?)
ベルモンド
「それにしても、今日はエリシェ殿と一緒ではないのでごわすなぁ」
リョウタ
「あ、うん、今日は、ね」
マキナ
「大臣さんが……話を聞いてくれるって事は……」
ベルモンド
「安心でござろう?」
リョウタ
「まあ、だいたいそんなところだとは思ってたけどね」
ベルモンド
「何の事でごわすかな?」
マキナ
「いえいえ! 何でもありませんよ?」
まあ、一応ゴワスには内容は伏せておいたほうが良いのかな。 このノリで、なんでもかんでもブチ壊しそうな気がするし……。
ベルモンド
「ささ、こちらでゴワス」
大臣
「ようこそ、ベルモンド殿こちらの方は?」
ベルモンド
「こちらはリョウタ殿と、マキナ殿でゴワス」
礼をする。 胸にこぶしを握るのがこの国の礼なのかな? 一応マネしておく。
リョウタ
「実はご提案があって、お伺いさせて頂きました」




