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第3話 その2

「ここがプールのある施設ですよ」


「おお、……言って良いのか迷うけど、ちと、見てくれが」


「……ええ、悪質な嫌がらせを受けてまして」


「え、嫌がらせ?」


「ここの施設の娘が、私の同級生なんですけども、その子に協力してくれって頼まれてましてね」


「要するに追っ払えばいいの?」


「追い払ってもしつこく来るんですよ……」


「なんの為に嫌がらせなんてするんだろう?」


「ここの土地が欲しいのでしょうね」


「あ! それ地上げ屋ってやつかな?」


「えっと、その表現でいいのか分かりませんが、その類ですね」


「……それってヤクザとか絡むのか?」


「ヤクザ?」


「あ、そうか、この世界には居ないかな?」


「えっと、力を持つのは主にサマナーですから、簡単に言うと悪いサマナーですね」


「ほほう、なるほどね」


「サマナーに勝てるのはサマナーだけです」


「冒険者同士、戦うって事になるのか……」


 と、言ってるそばから、ゾロゾロと……こいつらみんなそうなのか?! 視線をエリシェに向けてみる。


「いえ、サマナーは1人だけですが……とにかくしつこくて」


「てか、この人数、さすがにヤバくないか?」


「大丈夫、冒険者は不死ですから、連中も簡単に襲ってきたりはしません」


「……んー これは責任重大な……」


 人垣の中から、冒険者らしき人物が前に出てくる。 武器は見える限りではモーニングスター、あの鉄球で建物壊してたのか……?


 冒険者が声を上げる。


「おい! そこの! 何だか温水を独り占めして、えらく儲けてるって話じゃねぇか!」


 エリシェ

「リョウタさん、お願いします」


 リョウタ

「ええ?! なんか無茶ぶりじゃない?!」


 冒険者

「こら! 聞こえないフリすんな!」


 リョウタ

「ああ、いや、シカトした訳じゃないんだよ?」


 冒険者

「……今度はお前が相手だな。 マキノの助っ人か?」


 リョウタ

「マキノ?」


 エリシェ

「私の同級生の子です」


 冒険者

「さっさとやられて、俺のスコアになれっての」


 リョウタ

「え? 俺? 倒すとスコアになるの?!」


 冒険者

「おう、1対1だ。 カードは使うなよ」


 リョウタ

「えええ、カードゲームなのに!」


 冒険者

「巻き添えは少ないほうがいいだろ?」


 リョウタ

「いや、でもお前、絶対言いくるめられてるって」


 冒険者

「んー? 後ろで水着美女がポロリだ!」


 え? と、振り返る俺。


 冒険者

「くらえ! バカめ!」


 バキーンと鉄球が俺の胴体にブチ当たる。 しかし、ノーダメージ。 魔法の鎧のおかげだ。


 リョウタ

「何すんだよ、心理攻撃とか卑怯だぞ!」


 冒険者

「ノーダメージだと? って、あれに引っかかる方が悪いんだよ!」


 リョウタ

「今度はこっちの番だ!」


 ググッと前進、斬りかかる。 魔法だと他の建物を壊してしまいそうだからだ。


 冒険者

「くそ! オラオラ!!」


 鉄球を振り回してくる。 だが、斬りかかるモーションを横ステップでキャンセル、もう1度切りかかればこれでフェイントになる!


 冒険者

「ぐお!」


 命中!! そのまま剣撃を6発。 一般人なら死んでるな。


 リョウタ

「勝負あったな!!」


 トドメに魔法を構える。 あ、建物壊しちゃ不味いよな……? とは言え発射してしまった! あれ、かわされたらマズイ。


 バフっと、魔法攻撃をガードする音が聞こえる。 あれ、かわされてない。 まさかとは思うけど……もう1発撃ってみる。


 やはりかわさない。 建物へのダメージを考慮して攻撃を防ぐ事にしてるのか? 


 冒険者

「……どうした? 来ないのか?」


 リョウタ

「……お前さ、建物庇ってるの?」


 冒険者

「……だったらなんだ?」


 ……あれ、こいつは……そんなに悪い奴じゃない?


 リョウタ

「エリシェ、こいつら一旦見逃そう」


 エリシェ

「え???」


 リョウタ

「……お前、見逃すから失せろ」


 冒険者

「……っく」


 リョウタ

「名前は?」


 シックザール、と言い残してその冒険者は去っていく。


「リョウタさん、どうなってるんですか?」


「ん? 見逃し?」


「えっと、追い払ったけどでもまた来てしまうだろうし……」


「ああ、いいんだよ、多分これで」


「……そうなんですか?」


「任せるって言ったの、エリシェじゃん」


 さて、このメッセージがどう伝わったのやら……。


「あ、マキナに紹介しますね」


「うん、これはちょっと用心棒もどきをやらないとだよね」


「はい、いつ来てもおかしくないですし……お客さんも寄り付かなくなってしまって……」


「様子をみて、それからだな」


 勝算はシックザールという、あの冒険者だ。 

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