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第一話~巡りあうべき運命~

初!のヴァンパイアと初!の連載です

温かい目で見守っていただけたら、うれしいです

「――瑠華るか、好きだよ」

 幼いころの私の記憶。そして、好きだっただろう初恋の人。でも、あの子の思い出は、幼い瞳に涙を浮かべた表情と、鉄のような血の匂いしか私は思い出せないのだ――。


「おーい、瑠華!聞いてる?」

「えっ?あっ、うん」

 友達の仁美ひとみと話していたことを思い出す。初恋の人を思い出すときは、いつも、私は上の空らしい。それに、今日は上の空になっている暇はない。高校の入学式なのだ。

「で、仁美。なんだっけ?」

「もう、聞いてなかったの?あっ、また思い出してたんだ?」

「うん……」

 仁美には初恋の人の話をしている。仁美にはいつも、「夢みたいだね」って言うけど、あの思い出は現実だ。あの子の、冷たい肌の感触や、優しい声をはっきりと覚えている。

「ねぇ、知ってた?最近、吸血鬼が出没してるらしいんだって」

「え!?」

 確かに、この街は、昔からそういう噂はあったけど……。吸血鬼って、現在にもいるんだ……。

「血、吸われたくない……」

 吸血鬼と言えば、鋭い牙で、首筋に噛みつくイメージだ。あれってきっと痛いんだろうな……。よくマンガなんかでは、綺麗に描かれてるけど、本当はもっと流血騒ぎなんじゃない?って思う。

「まぁまぁ、瑠華。それにさ、イケメンだったら血ぐらいいいじゃん」

「はぁ!?仁美のことだから、そんなこと言うと思ってたけど……。ホントに言うんだ……」

「うん、当たり前じゃん」

 仁美はイケメンに弱いのだ。そりゃ、付き合うならかっこいい方がいいけど、私はそこまでイケメンが好きではない。

「ほら、そんなこと言ってるから、学校に着いたよ」

「うん……」

 そんなこと言ってるのはそっちでしょうが。なんて、言わないよ。

「あ、見て!あそこにイケメン発見!」

 全く。仁美のイケメンセンサーったら。なんて、思いながら、仁美が指を指した方を見た。

「えっ……」

 言葉が詰まってしまう。だって、今までに見たことがないぐらいにかっこいいのだ。白い肌、黒くて、首より少し上ぐらいまでの髪。綺麗に澄んだ真っ黒な瞳。綺麗に通った鼻梁。形の整った唇。どれをとっても完璧だ。美青年、って感じ。でもそれよりも……

(初恋の人が成長してたら、きっとこんな感じかな?)

 私は一番初めにそう思った。


「良かったねー。クラス一緒で」

「うん」

 入学式も無事終わり、一番気になるクラスも発表された。私と仁美は同じクラス。やっほい!

 そういえば、あの人は……。入学式で見かけた人を思う。ふと、教室の扉の方を注目して見ていると、あの人が入ってきた。

 バチッ。目があった。こちらを見ている。ヤバ、心臓が……。

「ねぇ、あの人知り合い?」

 仁美が聞いてきた。

「ま、まさか!知り合いだったら、仁美に紹介するし!」

「だよね」

 仁美は何回もうなずき、

「今日から楽しくなりそう」

「うん」

 私も……。もしかしたら、初恋の人はあの人……白樺真しらかばしんくんなのかもしれない(名前はあとで知りました)。

まだ、全然話が進んでません。これから、まめに更新していくので、よろしくです!

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