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やっと光太郎から顔を離して


「ごめんなさい…」と言った。



「いいよ。辛い時は誰かが支えてやらないと……

あ…これ俺が経験したことだから~」



「クシュン…」



玄関ですっかり体が冷えてしまって私は体を震わせた。



「大丈夫か?」



「はい……ちょっと寒いかな……。」



「おいで」



昨日パーティをしたリビングは暖かかった。



「社長は…出張でしたね…奥さまは?」



「お先にハワイへ行きました~」



「ハワイ?」



「うちは正月をハワイで過ごすんだ。

かあさんとねえさんたちは先に行って旦那連中を待つんだ。」




「すごいですね~

じゃあ明日から光太郎さんが戻ったら

ここ留守ですか?不用心ですね~」




私は暖炉の前に座った。



「なんのためのセキュリティーだ?」

光太郎はシールを指差して笑った。



暖かい空気に包まれて私はホッとした。



「あいつ・・・春湖の彼氏か?」


光太郎がちょっと前から私を呼び捨てにして

少しだけ胸がドキンとした。




「えへへ…そうなの…昨日も今日もあの子と一緒だったなんて…

すごくビックリしたわ……

でも…秋杜の話を聞かないと……じゃないと…

私は秋杜を信じてるから……」



そう言うとまた涙が溢れてきた。




「信じてるなら泣くなよ。」光太郎がティッシュで涙を拭いてくれた。



「そうだけど……

めっちゃショックだったから…光太郎さんが悪いんだよ…

あんなとこに連れていくから……。」



「俺?そう?俺か~~」


光太郎が高笑いをしたから私もつられて笑った。



「春湖は笑顔がいいよ。」




そう言うと光太郎は私の頬を自分の手のひらで包み込んだ。



私は思わず心地よさに目を閉じた。





「いいこときっとあるさ

春湖が教えてくれたんだからな。」



「そうでしたね……

いえ…私より光太郎さんの方が大変そうだわ…」




「どさくさにまぎれてさっき玄関で春湖を抱きしめながら

俺も泣かせてもらったってとこかな。」



「私もお役に立てたんですね…よかった……。」



「サンキューな~これで俺もまた気持ち新しくして

頑張れる気がしてきたよ。」




「そう考えれば私だって 光太郎さんじゃなくて

ルイトだって思えば…こんな夢みたいなこと…

それだけでもテンション高いことだわ……。」



「あはは~そういう考えもありか……。」



そう言いながら光太郎は私の髪の毛を弄んだ。




  ヤバイ…ヤバイ……


雲行きが怪しくなってきた……。



目の前にいるのは 芸能人のルイトで社長の息子の光太郎で……



そして秋杜じゃない男だった。

大人の男に包まれてる安心感がなおさら私を安心させた。



このまま光太郎に抱きしめられていたらきっと

辛いことを忘れられて…秋杜の裏切りも許せるかもしれない……



抱かれたかった……

ずっとずっと秋杜に抱いてもらいたかったけど……



秋杜は私を抱かずに 萌と・・・・・

そう考えて 私は首を振った。



「どうした?」



「今頃…カレどうしてるかなって……何してんのかなって…

そう思ったら悲しくなった。」



「きっと…俺たちと同じことしてんだよ…」




「・・・・・」私は一気にまた不安になった




「ごめん~~冗談だってば……」光太郎が私の顔を覗き込んだ。



目が合った……。




そして次の瞬間 自然に唇が合わさっていた。




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