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クリスマスイブの前日だった。


帰ってくると冬休みに入ってる秋杜が 夕飯を作ってくれていた。



「ただいま~~ぁ~うわぁ~~ありがとう!!」



「休みだし……いいよ。」声が沈んでいた。



「どうしたの?なんか元気ないね。

講習初日難しかったの?」



いつものように秋杜に抱きついて キスをした。



「あ…明日って…」秋杜が言った。



「うん 私早番だから6時までには帰るよ。

ケーキーもたのんであるし~

いいの?秋杜のリクエスト…カツカレーとか普通だけど?」




「あ…うん」



いつもならクンクンと匂いを嗅ぎながら


「消毒してやる。」って言ってキスしてくれるのに


秋杜は私からさっと体を離した。



  なんか…変?



「シャンプー新しいの用意したから・・・

シャワーしてこい。

その間 用意しちゃうから~」



そう言うとお皿を出し始めた。



私は言われるままにシャワーに入って 秋杜おすすめの

シャンプーやコンディショナー トリートメントを使った。



  いい匂い~~



あの夜から 秋杜はまた私の髪の毛をドライしてくれるようになった。



前と違うのはいろんなところにキスをしてくれること…

鏡に映る秋杜が 私を見つめながら頭に 髪にキスしてくれる


胸が高鳴って 失神しそうになる。

秋杜の視線が めっちゃ…セクシーで……



  コイツは本当に16歳なのか……


秋杜の目に見つめられて 私は動けなくなる……



  このまま…秋杜の好きにしてほしい



でも…秋杜はそこから先には進まない……。




出て行くと 秋杜がドライヤーを持って待っていた。



「めっちゃいい匂いだった~~」



「だろ?選びながら…店員に不審な目された。

こいつが使うのか?みたいな~」



「そうだろうね~」



「テスター嗅ぎすぎて鼻マヒしたし~」



「あはは~~」



いつものように 温かい風が私の頭を ほんわか幸せにしてくれた。

でも・・・いつもとは違うのは


秋杜が伏せ目がちで 私の視線と交差するのを

拒んでるような気がした。



「秋杜?なんか変だよ?」




「あ…」秋杜が半乾きのドライヤーをとめて



「ごめん!!」いきなりそう言った。




「何?いきなりどうしたの?」

私は振り返って 頭を下げる秋杜を見つめた。



「ごめん…明日…俺用事できて断れなかった。

クリスマス25日でもいいか?」



  え・・・・・



「どうしたの?」




「ごめん ほんとごめん…仲間内で盛り上がって

女とかいない仲間だし俺もいないことになってて……

断りずらくて……ほんと…ほんと…ごめん!!!」



落胆した。



「恋人同士の日なのに・・・?」



「うん…まだ春湖のこと言ってないから・・・

それでなくても一緒に住んでる女とできてるなんて

知れたら そう言う目でみるじゃん。

俺と春湖をそう言う目で見られんのは絶対イヤなんだ。」




  そっか………



「わかった……。その代わり…25日は絶対一緒だよ。」




「ごめん…ほんと…ごめん…」


秋杜の表情は晴れなかった。



「いいよって言ってるでしょ~

その代わりこの間言ってた 社長のパーティー行けたら

行っていい?」



「うん……。」



秋杜は暗い顔をしている。



「それは…私がする顔でしょ?

なんでいつまでもそんな顔するの?

もういいよ。怒ってないから…その代わり…キスして…

胸一杯になるまで……。」



私はうつむき加減の秋杜の唇を奪った。



  愛してる…大好き…



「世界で一番愛してるよ……。」

思わずつぶやいた。



「俺は…宇宙で一番愛してるし……。」



秋杜の甘い熱いキスに…体中の力が抜けて行く……。



明日の罰に…25日は…自分から求めてみようかな……

そんなことを考えたら



もっともっと興奮してしまった……。



甘い 甘い キス・・・・・



  愛してる…秋杜……

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