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「萌のことなんだけど・・・・」



ご飯を食べながら 秋杜が言いづらそうに口を開いた。




「いいよ…。私は秋杜の心を信じてるから……」



甘いキスのせいで…私は思わずそんな言葉で返した。



「え?」秋杜は意外そうな顔をしていたから



「秋杜のこと信じてる…。だから秋杜の世界のことには

口を出さないから……私のことだけ…好きでいてくれたらいい……。」



またかっこいい言葉を発してしまった。



秋杜は立ちあがって私を抱きしめる。



「俺のこと…ちゃんと信じてくれてんだ……。

めっちゃ感動した……。」



  かっこいいこと…言ってよかったのね……。



「でも…でも…」

一応 くぎをさしておこう……。




「秋杜の心の中には…私以外…ダメだからね……。」




秋杜の腕の力が強くなった。



「あたりまえじゃん…言わせてもらえば

俺の方がずっと浮気しないで…おまえ一筋だったんだし……」




「あ…ごめん……」



  ???



「あ…でもじゃあ…あの年上の……」思わず口走った。



「…俺のこと信じてるんだよな?」



「あ…そうそう…そうだった……。」



秋杜にうまくごまかされた気がしたけど



  いいや…どうでも……


こうして抱きしめられているだけで…

私の恋が叶っただけでも……最高に幸せな気分……




「でも…よかった…秋杜が帰ってきて……。

大変なケガにならなくて…本当によかった。」



「俺がそんなへまするわけないだろ……」



「へま?」



「あんなこと予想通りだし……」



「予想通り?」



「ああしないと…春湖逃げただろ?」



「へ?」



「あのおばさんには悪かったけど…俺の方が当たっていったんだ。」



秋杜が耳元で囁いた。



「え~~~~~~~~~!!!???」



「あの場合 ああするしか春湖を止められない気がしたんだ。」



私は全身の力が抜けて 座り込みそうになったけど

それを秋杜が支えた。



「ひどい…それ…私だってショックで死にそうだったのに…

おばさんだって…めっちゃ可哀そうだった……」



「だからおばさんにはこうして何でもないからって言ったし……」



「な問題じゃないから!!どうして秋杜はそうやって自分勝手なのかな……」



「春湖が悪いんだろ。」



「もう~~信じらんない!!」



私は席に座って ご飯をかきこんだ。


秋杜も向かい側に座って しばらく私の様子を見ていたけど

自分もご飯を食べだした。



沈黙の時・・・・



そういえば尚ちゃんが・・・演技かもしれないぞって言ってた。

さすが親ね…と変な関心をした。


「みんな…すごく心配したんだからね…。

もう絶対…あんなことしない?」



秋杜は反省顔をしていた。



「しない?」私はまるでおかあさんのように秋杜に声をかけた。



「しません……。」俺様がめずらしくしょぼくれた顔をした。



「約束だよ。」



「はい。」



「ちゃんと謝って……」



「二度としません……すみませんでした。」



私は思わず立ち上がって秋杜に抱きついた。



「いい子だね…秋杜…よく謝ったね~~」



「だけど…俺は…少しは悪いと思ってるけど…

命かけても…おまえを俺のそばにいてほしいって思ったんだ……。」



「バカ……。間違って死んじゃったら…もうそばにいれないじゃん…」

私は秋杜の言葉に涙が出た。



「そっか…ごめん……。」

秋杜がもう一度 謝った。



「大好きよ…秋杜……・。」

そんな子供みたいな 秋杜が愛おしかった……。



秋杜を信じるよ……命がけで私を愛してくれている……

そんな秋杜を信じようと思った。

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