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唇が離れて…私は恥ずかしくて思わず下を向いた。



「どうして?キスしたの?」



「目が覚めたら 春湖の顔が近くにあったから……」



秋杜は笑った。



「心配したんだよ。もう痛くない?」




「痛くないよ。全然~」



「ほんと?ずっと目を覚まさないから…心配したんだよ…。」



私は鼻の奥がツンと痛くなって また涙が溢れだした。



「心配してくれたんだ…。」



「あたりまえじゃん…もう会えなかったらどうしようかと…」




「俺に…言いたいことあったのか?」




「え・・・・?」




秋杜の手が私の頬に触れる。



「言いたいことって・・・・・?」




「さっき言ってただろ。言いたいことたくさんあるって……。」



「ええ・・・ちょ…ちょっと……

起きてたの?もしかして全部 聞いてた?

どこから起きてたのよ~~~ぉぉ!!!」


顔から火が出た。



秋杜はニヤニヤして私を見てる。




「あ~~ちょ…ちょっと~~ひどいから!!」




私は顔を隠して 首を横に振った。



「ほんとはさ…事故にあった時から起きてたんだけど

春湖があんまりにも俺を心配してくれんのがうれしくてさ…

つい…寝たふりしてしまって……。

でも正解だった おかげで…いいこと聞いちゃったし~」




「ひどいよ……。気持ちの整理できてないのに……。

秋杜が目覚めたら ちゃんと段階踏んで心を伝えようって思ってたのに……」




「じゃあ…今言えよ……。」




「やーよ……もう言ったもん……。

もう二度と絶対永久に言わな………」




起き上がった秋杜の抱きしめられて……二度目のキス……





「言えよ…俺がずっと待ってた言葉なんだし……」



唇を離して秋杜が言った。



「ン……ヤダよ……言わないもん……」



「言え……」



「絶対言わないから……好きだなんて永久に…言わない……。」




「めっちゃ……しびれる……。」



秋杜のキスをまた受けて 私の体はもっともっと甘く痺れて行く……。




  神様……ありがとう……



点滴の入った手をかばいながら 秋杜の手が私の背中を優しく撫ぜる……。




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