表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
70/223

       069

あの後 何が起きたのか・・・もつれながらやっとのことで

近づいた秋杜は 静かに眠っていた。


体中に震えがきて

私はもう一人では立ち上がれないくらいになっていた。



「秋杜?秋杜?」



どこからも血も出てない ただ眠っているようで・・・

あまりに何も変わらないから 余計に不安になってしまった。


救急車に乗せられて 私は隊員の人から毛布をかけてもらった。



その間も秋杜は眠ったままで



「大丈夫ですか?秋杜は…このまま死なないですよね…」と

何度も何度も聞いた。



病院の処置室の前のベンチで待っていた。

慌ただしく看護師が出入りする。


次から次へと急患が運び込まれて騒然としていた。

私は病院の毛布にくるまってまだ歯を鳴らしていた。



どうしよう・・・どうしよう・・・



秋杜がこのまま死んじゃったら



私はまだ秋杜に何も伝えてない・・・・・




しばらくして

「新居さん」と診察室から呼ばれた。



私は震えながら立ちあがって歩こうとしてるのに

震えでうまく歩けない


看護師が見かねて車いすを出してくれて

押してくれた。



「大丈夫ですか?」




「先生…あ…秋杜……秋杜は……」

歯が鳴ってうまく話せない。




「いろいろ詳しい検査したけど異常は見つかりませんでしたけど

用心のため今日は入院してもらいます。」



先生が天使に見えた。



「本当ですか?どこも悪くないですか?」




「相手の車もそんなにスピードでてなかったようだし……

よかったですね。」




涙で何も見えなくなった。



「今日は急患が一杯で 病室も空きがなくて…ニ階の個室に

入ってもらいましたから・・・・」



看護師の背中を見ながら さっきの震えが嘘のように

早く秋杜にあいたいと足が動いている。




「何かあったら 呼んでくださいね。」

看護師はニッコリ微笑んで 秋杜の点滴を確認した。




相変わらず秋杜は眠っている。




「このまま目…覚まさないなんてこと…ないですよね…?」



静かに眠る秋杜を見ながら不安になってきた。




「大丈夫です。そのうち目を覚ますと思いますよ。」




「そうですか・・・よかった・・・・。」




神様に感謝した。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ