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       066

思いっきりドアを開けると 女の子が立ちあがった。



「こんにちわ おじゃましてます。」



「いらっしゃい。」


私 ちゃんと微笑んでるかしらって不安になる。



「秋杜くんと同じクラスの 倉田 萌 と言います。

とても仲良くしてもらってます。」




  だから?なんだか挑戦的な目が気にいらない



「平野 春湖 です。

秋杜はなんて言ってるの?」




「隣の怖いおねえさんって言ってました。」




  ピキ……


「おまえな…俺はそんなこといわねーし…」


秋杜が言うと

萌は


「きゃははは~」と能天気に笑った。




  何…コイツ……



「怖い隣のおねえさんです よろしくね。」


飛びきりの笑顔で……


  負けるかぁ……



「春湖 髪の毛切ったのか?」



「よくわかったね~美容室行ってきたの。

色もちょっと暗くしたんだよね。」



  どーだ?


「いい感じじゃん~」秋杜は笑った。



ショートボブの萌は少し頬をふくらませていた。



「じゃあ…あんまり遅くならないうちに

送って行ってあげなよ。」



私は大人ぶってそう言った。




「送ってくれるの?やった~~ぁ~

おねえさんがそう言ったんだから 言う事聞かないと~」



「最初からそのつもりだよ。」



「でしょ~~?絶対意地悪なこと言うんだもん。」




萌は秋杜に体をぶつけて甘えたから私は 慌てて目を離した。



こんなに胸が痛いなんて……

知らなかった。




「そろそろ送ってくよ……。」



「え~~まだいたいのに~~~

この間は私の部屋にずっといてくれたじゃん……」



秋杜と目が合った。




罰が悪そうに秋杜が目をそらした。


何度か遅い時あった…そうだ…誕生日の時も……

やっぱり……この子と一緒にいたんだ。




「あの時は………。」




「遅くならないようにね……。じゃあ私は部屋に行ってるから。」



もうここにいるのが耐えられなかった。




「おねえさん……」


萌が私を呼んだから ふり向いた。




「また…遊びに来てもいいですか?」



  何なの…この女



なぜかこの攻撃的な…高慢ちきな態度にムカついたけど

私は大人だもん~~と必死に言い聞かせる。




「秋杜のお友達なら…またいらっしゃい。」




「彼女志望なんです。次にお邪魔する時は彼女になれてるといいんですけど。」


秋杜の顔をちらっとみて微笑んだ。



「おまえな・・・・・」

さすがにいらついた顔の秋杜に



  はっきりいってやりなさい


と心の中で叫んでいた。




「じゃ…おじゃましました~秋杜~~送ってって~」


萌は私を押しのけて リビングを出て行った。

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