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       044

「カレーめちゃめちゃ美味かった~~

昔何度か 春湖のカレーを食べてからいっつも春湖のカレーがNOⅠなんだよね~」




「ほんとに?」私はうれしくなってきた。


「ありがと~~秋杜の炒飯も中々おいしかったよ」




秋杜はニッコリ笑って茶碗をあらいだした。





「明日は何時に起こしたらいいの?」



「じゃあ…6時半~~」



「んな…早いの?その時間ならまだ私が寝てるもん~~」




今までは気楽でよかったな~と思った。



秋杜が洗ったお皿をふいてしまって 後片付けも終わった。



「春湖 さきに風呂いいぞ~~俺は今からテレビみるからさ~」



そういうとソファーに座ってテレビを見だした。




秋杜がカートにいれた私のためのシャンプーたち……

あがったらまた乾かしてくれるのかしら




想像しただけでクラクラした。



期待感めっちゃ大……

心では マジにさせるなとか言って実のところは

そうしてほしいって めっちゃ期待してる……。



「だめな女だね~~」



秋杜オススメの香りに囲まれて私は せっせと女を磨く

一歩まちがえればここって ほんとにイケナイ空間になってしまう。



秋杜が乾かしてくれる髪の毛を

しっかり洗って……

かなりの期待感でお風呂からあがった。



髪の毛にタオルを巻いてドキドキしながら

リビングに出て行くと……テレビの前のソファーで秋杜が横になっていた。



「ンンン…」軽く咳払いをして自分の存在を伝えた。




  あれ?



秋杜からの応答がない……

もう一度

「ンンン…」




聞こえるのはテレビの音だけ




私は秋杜に静かに近づいて顔を覗き込んだ。




スースー・・・・・




  あ…寝てる……



期待感大だった私は ガックシと肩を落とした。




  な…なんだ……寝ちゃってるの?



目にかかった前髪を静かによけて見た。

自然に動いた自分の行動に驚きながら 指はサラサラした髪の毛を弄んだ。


寝顔をもっと近くで見て見てもいい?…よね……




秋杜の前にひざまついて

無防備な寝顔を見つめた。




胸がキュンと鳴って私は自分の胸をおさえた。

これが私だけのものだったら……どんなに素敵だろう……。



行動はエスカレートして

秋杜の鼻息がかかるところまで顔を近づけた。



  寝てるし……


自分をおさえられなかった。

いつも生意気な唇に少しだけ…本当に少しだけ触れて見た。


からだじゅうに電気が走ったようなそんな衝撃に

慌てて唇を離して

我に返った。



  何してんだ…私



拳で自分の頭を何度か叩いて そばにあったブランケットを

静かに秋杜の体にかけて

テレビを消してリビングのドアを開けた。




  サイテーだ…私って変態なのかな……


自己嫌悪…………。

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