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      040

秋杜の隣の部屋が私の部屋になった。



窓から自分の家を見る。

今は違う人に家を貸しているけど まだ小さい子供が二人いるという



あの中庭で無邪気に遊んでい頃がなつかしい……。



私は急いで表をつくって




『家事分担表』を書きあげた。



朝が遅い秋杜だから 仕方がない…

弁当と朝ご飯は私




ゴミ捨ても大きいもの以外は私




休日の昼は その時で



平日の夜……月水金日は私

火木土は秋杜



掃除や家事一般洗濯などはその曜日で各自がする。



遅くなる時や夕食がつくれない時は

連絡し合って臨機応変にする。




その表をキッチンのコルクボードに貼った。



「秋杜!!ちょっと来て~~」私は下から秋杜を呼んだ。



秋杜はしばらくして降りてきた。



「何?」



「これ分担表 秋杜だって自分のことは自分でしてね。

私も残業とかわからないけどあまり遅かったりしたら

曜日変更し合って 協力し合って生活しようね。」



しばらく秋杜は表を見て 立っていた。



「わかった。」素直に返事をした。



「なんでこんなことになっちゃったんだろ~~

せっかく楽しい一人暮らしだったのに…ここに彼氏だって

連れてこれないじゃん……」




わざとに私はそう言って大げさに困った顔をした。



「彼氏なんかいないくせして~」秋杜が笑った。



「失礼しちゃうわね、これから作るんだから

結婚相手を!!」





「せいぜいがんばって~~」バカにしたような顔がムカつく




「秋杜もここに女つれこまないでよ!!

今までだってつれこんだことないんでしょ?

お互いにそういう節度は守ろうね。」




「は~~い~~

彼女何か連れてきたら 春湖にいじめられるから

連れて来ないよ~」




「いじめる?人聞きの悪いこといわないでよ。

あんたの女になんか興味ありませ~~ん。」




「あ~そ~」



「とりあえず明日は日曜日だから 私が家事担当だけどね

朝はゆっくり寝るから~~秋杜も起こさなくていいんでしょ?」




「いいよ~」




「ふえ~~~疲れたよ~~~ぉ……

来週からまた地獄が始まるから ゆっくり寝よう~~

いいね~学生さんは

つくづくうらやましいね~~~」




「おっさんか?」秋杜が口の端をあげて笑った。




「仕事始まったらね…めちゃめちゃおっさんだから~~

覚悟しておいてよ。

にしても…今度は家事があるんだよ~~

ありえない……帰ってきたら疲労MAXなのに~~」




「いいさ~生活費はお互い親が出してくれるんだし

春湖は給料貯めれるし

ま…ここに住んで働くことは副業だと思ってさ…よろしく頼むよ……

それからさ俺の朝は 覚悟しておいて。

絶対俺がシャワーに入るまで 確認してよ。」




「わがままだね……そんなことじゃさあんた…

社会に順応できないから 自分で起きる気を出さないと

いつまでも甘えないでね。私はあんたのママじゃないんだし

あんただってガキみたいなことしてたらマズイでしょ?」




「はいはい~~とにかく出来るようになるまで

朝はよろしくな。」




秋杜は窓辺にあるパソコンにスイッチを入れて座った。




私は浴室に行って バスタイム

面倒だけどお手入れもしなくちゃいけないし



ひさしぶりの広いお風呂は 疲れた私の体をつつんでくれた。




  秋杜と一緒……



そう考えるだけでドキドキしている……

これから何が起きても



この胸が秋杜にときめいていることだけは…知られないようにしなきゃ……




二人だけの時間が始まった。

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