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パパが転勤~~~!!


今まで転勤とは縁遠かったんだけどとうとう…来ちゃったって感じ……。


「最後の転勤になるんだ。ここで行くのと行かないでは

先の昇進が違うらしい……。

単身赴任で…とも思ったんだけど…春湖も一人暮らしで

落ち着いたし…ママ連れて行っていいだろうか…?」




「ええ~~~~!?ママ連れて行っちゃうの?」



「だってさ…パパ一人で生きていけないよ・・・・。

春湖だって一人でやってんだしママいなくてもいいだろ?」



パパは必死だった。



「なんかあったら尚と由美もいるし……

大丈夫だろう?」




「うん・・・・。まぁ・・・・ね・・・。」




「いいってさ~ママじゃあついてきてよ。」



パパはニッコリ微笑んでまるで子供のようだった。



「ね~ママ~男ってガキだよね~」私はパパに負けたようでちょっとムカついた。



ママはニッコリ笑って

「ホントよね~パパはママがいないと生きていけないって言うから

一緒について行くわ。悪いけど春湖 頼むね。」



そう言いながらママは幸せそうだった。



これが夫婦っていうもんか~悪くないけどね~



「はいはい~~一人で春湖は大丈夫です~~」


ニコニコ顔の二人を前に…なんとも複雑な気持ちになった。




それから二人はさっさと家を貸して…とっとと赴任先に引っ越していった。

まるで新婚さんのようにとても

幸せそうに 何度も手を振って搭乗口に消えていった。




「なんだか…すごい複雑な気分……。

今まで 春湖 春湖 って言ってたのに すっかり

二人の世界なんだもん……。捨てられた感じ~~」



一緒に送ってきてくれた 尚ちゃんと由美ちゃんにそうぼやいた。



「いいじゃないか~それだけ夫婦円満なんだって~

そして春湖がしっかり成長してくれてるから 安心して行けたんだからさ。

おまえはとっても親孝行な娘だって言ってたよ~」



尚ちゃんが笑った。



「そう…。じゃ…そういうことにしておこう~」




「うちらがいるんだから~なんかあったらすぐ連絡しなさいよ。

私たちは春湖のもう一人の親なんだから。」



由美ちゃんが私の手をとった。



「よろしくね~~もう一人のパパとママ~~」



私は両手に 尚ちゃんと由美ちゃんの腕を取って歩いた。



だけど…そんな頼みの二人にも…とんでもない転機が訪れた。




「うそでしょ~~~~!?ちょっと勘弁してよ~~~!!!」



私はあまりの事態にそう叫んだ。

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