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      036

あの後 秋杜に強く抱きしめられて 私は放心状態で

ベットに寝かされて…秋杜は部屋を出て行った。



ときめいている自分がおさえられなくて……

だけどもしその気になったら…きっと壊れてしまう秋杜との関係は避けたかった。



一番近くにいて 一番遠いのが 秋杜

一番心を感じて 一番避けてしまうのが 秋杜




秋杜とはこのまま この関係でこの距離感がいいんだ。




いつしか秋杜に完全にときめいてる自分をやっと受け入れていた。



抱きしめられて 何かが解けて

私は今まで自分がおさえていた感情がいったいなんだったのかを知った。




  好き…もしかして本気で…好きになってる?




「かっこ悪い~~あれだけ避けてたのに~~今さら

好きだなんて言えるわけないし やっぱ言っちゃダメだよ……。」




まだ体に残る強い秋杜の力が 体を包み込んでいた。




  バカ バカ バ~~~カ



男なんてまた傷つくだけ

それが秋杜なら・・・もう絶対に余計な傷をつけたくない……。




秋杜の言葉が本当なのか

それとも愛のないエッチを楽しんでいる思春期の男の子として

からかっているのか



それはわからないけど……


こんなたっぷりとした体で抱きあげられたなんて屈辱だわ……



「もう~~~バカ秋杜め~~~」




平井 春湖 もうすぐ社会人




今年高校入学の 新居 秋杜 に 本気恋してしまった予感




誰にも絶対…言えない恋…



それに秋杜にだけは絶対ばれたくない・・・・・・

ということは



片想いの相手に心が伝わることはない


無情で一方的な恋がスタートした春の夜だった……。

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