034
気がついた時 私はベットの上だった。
「あれ・・・・」頭がクラクラして起き上がれなかった。
部屋のドアがあいて 光がもれた。
「ん~~私なんで寝てたの?」
ドアが閉まって真暗に戻った。
まだ少ししたら ドアが開いて誰かが入って来た。
「ママ?みんな帰ったの?」
近づいてきたのは 秋杜だった。
無言で私に水を差し出した。
「ありがと」私は一気にその水を飲みほした。
「みんなは?」
「やだよな。酔っ払いは~一人残らず寝た。
だらしないったらない……」
「どこで?」
「リビングで~春湖はそのまえにつぶれたし……」
「ゴメン・・ゴメン・・なんか楽しくて飛ばしたんだわ……」
私は体を起こそうとしたけど
頭がフラフラしてまたベットに倒れ込んだ。
「いつも飲んだらそうやって寝るのか?」
「飲みすぎると寝ちゃうんだよ……。」私は頭をかかえた。
「もっと自分の限界考えて飲めよ。
場所とかわきまえて…家族と一緒ならまだいいけどさ
危ないだろ?どこでも寝るなんて女のくせに・・・・」
秋杜の声が少し怒っていた。
「悪い奴いたら…どうなるかわかんないだろ!!
大人大人っていうならしっかりしろよ。
春湖は俺の前で 大人ぶるわりには 危なっかしいんだって!!」
もしかして心配してくれてる?
「うん…ごめんね……。」
確かにそうだ……。今まで無傷なのが不思議なくらい
「まったく……。もう…酒飲むなよ。」
「え?それは無理だよ……。大人=酒 それが決まりだもん~~」
「ならさ…もっとちゃんと飲めよ。
だらしない どこでも寝る女なんてさ……」
まったくだよ・・・・・。
「気をつけます・・・・」秋杜がおにいさんのような錯覚
素直に謝っておこう……。
「そう言えば…さっきの質問…あの子が彼女?」
気になることせっかくだから聞いておこう……。
「違うし~~」
「だってめっちゃいちゃついてたっしょ~でも結構年上っぽかったよ。」
「25歳だからな」涼しい顔で言う秋杜に私は驚いた。
「年上…すぎるじゃん!?」
「彼女じゃねーからどうだっていいんだって~~~」
私はさらに頭がクラクラしてきた。
「じゃあ どーいう関係何だろ……」
「まぁ・・・俺の人生にとっては勉強させてもらえる教材の一つかな…」
「教材~~~!?何言ってんの?
私酔ってるせいか…秋杜の言ってることわかんない……。」
「いいよ、春湖にはわからなくて……
とにかく教材の中の一つだって事……」
ん~~こいつ…よくわかんない~
「体の関係あったりするんだ?」
「想像にまかせる。」秋杜は少し挑戦的な顔をした。
「じゃあ…教材の一つってそんな教材が一杯いるんだ!!!」
あの・・・・秋杜が・・・・
私は短い時間で 秋杜の15年間を旅してきた。
「秋杜…汚れちゃったんだね……おねえさんは寂しいよ……。」
めっちゃショック……
男友達にもそんな奴がいたっけ……
そういえばそいつも ちょっと秋杜風な俺様だった……。
「私のことを 俺の女だって見てくれた 純真な秋杜はもういないのね……。
なんだかちょっと悲しいわ~~
それも私よりずっと年上の女と……
ちゃんと自分の生活の中であった女の子を見つければいいのに~~
10歳年上と………何か乱れてるよ~~秋杜~~~ぉぉ~~」
まだ酒が入ってる私は 大げさに嘆いた。
っていうかめっちゃショックだった……。
私は五歳の年の差で壁を必死に作っておさえてたのに
十歳年上と・・・・・・・だなんて……
「男ってね・・・・どーしよーもない生き物だよね~~」
私は まーくんのことも思いだしてそうつぶやいた。